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制度の現状や課題、金融機関での対応などを解説

10月から番号交付!マイナンバー対応の課題をNTTデータが説明

2015年09月09日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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「とにかく自社で持ちたくないというのが一番のニーズ」

 こうしたマイナンバーに関する課題について、NTTデータではシステムインテグレーションはもとより、税務申告や人事・総務ワークフローなどのパッケージ・ソリューション、個人番号を収集するためのBPO、さらにコンサルティングなども提供している。こうしたマイナンバー対応サービスについては、NTTデータ 金融事業推進部 イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室 課長の花谷昌弘氏が説明した。

NTTデータ 金融事業推進部 イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室 課長の花谷昌弘

 たとえば、金融機関向けの「マイナンバー収集代行サービス」は収集・保管などをNTTデータが受託するサービス。「金融機関での番号の収集に3年間の経過措置が与えられているが、義務化される3年後には100%もれなく集める体制を作り、金融庁の監査にも耐えなければならない」とのことで、収集率を上げるため、郵便や窓口のみならず、スマホやタブレットを活用できるのが大きいという。

3年間の経過措置の間に確実に集める体制を作るための収集代行サービス

 マイナンバー対応に対する金融機関側のコスト感に関して、花谷氏は「NISAの対応と同じコスト感をイメージされている会社が多い。ただ、NISAは儲けにつながるが、(法令対応の)マイナンバー対応はそれよりも少ないコストで検討されているようだ」と語る。また、「とにかく自社では持ちたくないというのが一番のニーズ」(花谷氏)とのことで、収集から保管までまるごとアウトソーシングするパターンが一番多いという。

 その他、拠点数やアルバイトの数が多い、人の出入りが激しいという業種・業態向けに、マイナンバーの収集・保管・提出を受託するサービスも提供。さらに自社の人事給与システムと連携させる「Intra-mart Accel Kaiden! マイナンバー」、中小企業や税理士向けの低廉なシステム「達人シリーズ」「データ管理の達人」などのパッケージも用意しており、幅広いマイナンバー対応のニーズに応える。

NTTデータのマイナンバー対応サービスの全体像

 今後は、郵便や窓口、スマホ・タブレットでの収集のほか、ATMやインターネットバンクでの収集も検討。さらに、預貯金口座の番号付与を促すサービスのほか、集めた番号を使った新たな金融サービスの開発も進める。「たとえば妻が同じ口座を持っていたら、この間の振り込みは家族間だから無料とか、祖父と娘の口座を連携させて生前贈与や遺言信託ができるようにするとか、さまざまなサービスが考えられる」と花谷氏は語る。

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