モバイルPCとガラケーが並行、または補完的に使用されていた過去には、PC用キーボードと同じQWERTY配列のコンパクトキーボードの需要がかなりあった。
しかし、昨今は携帯電話のメインストリームがガラケーからスマートフォンに変化してきている。
その変化は、日本語の入力スタイルにも変化をもたらし、従来のケータイ入力にとって代わってフリック入力がマジョリティを占めて来るのが当然だ。そして筆者は、QWERTYキー入力のユーザーは激減すると予想していた。
しかし、今年(2015年)も開催された「COMPUTEX TAIPEI 2015」(関連記事)を見ても、まだまだコンパクトなQWERTYキーボードの需要は根強いようだった。もちろん、主たる市場は日本ではなく、長いタイプライター文化のある欧米向けだろう。
また、6型前後のファブレット市場や、それより大きなタブレット入力を考えれば、それほど多くはないだろうが、日本国内にもまだコンパクトQWERTYキーボードの需要はあるのかもしれない。
今回紹介するキーボードは、COMPUTEX TAIPEI 2015の会場でも展示されていた、最近では珍しい3つ折りのコンパクトキーボードだ。残念ながら商品としてドラマチックな名前はつけられておらず、「Bluetooth KEYBOARD for Tablet」(以降:GK-930-BK)という残念な商品名となっている。
3つ折り式で軽い! 携帯性に優れた
「Bluetooth KEYBOARD for Tablet」
ガジェットマニアの大好きな“折りたたみキーボードの歴史”はけっこう古く、筆者が初めて見たのは今から十数年以上昔だ。2つ折りにはじまり、3つ折り、4つ折りまで進化し、最後はクルクルと巻き取るような、ちょっと違うかも……という商品まで登場した。
そんな多種多様な折りたたみキーボードの中でも、今から十数年前に登場したThink OutsideのPalm用の4つ折りキーボードである「Stowaway Portable Keyboard」は、最優秀点をつけることができる最高のコンパクトキーボードだった。
モバイル環境においてコンパクトキーボードを携帯する意味は、入力パフォーマンスと携帯性能、携帯重量の改善だ。簡単に言えば“入力しやすく、小さくたためて軽い”ということだ。
今回、筆者がGK-930-BKを衝動買いした理由は、現在メイン機として使っている「Surface 3」の総携帯重量を少しでも軽くするためと、スマホ(iPhone 6 Plus)しか持って行かない時の文字入力パフォーマンスの改善だ。
筆者は元来トラックポイントユーザーなので、タッチパッド操作は不得手なためにSurface 3でも軽量なBluetoothマウスを一緒に持ち歩いている、その分、重量的には不利なのだが、操作性には替えられない。そのため少し重量は多く、携帯重量は987gとほぼ1kgだ。
タブレットカバーにもなるSurface 3のタイプカバーはなかなか秀逸な商品で、単体重量は269gと比較的軽い。一方、GK-930-BKは実測で185g(スペック値は184g)と軽いが、タイプカバーと置き換えてもたったの84gしか軽くならない。当然のことだがGK-930-BKをSurface 3と一緒に持つと携帯重量は903gと軽くなる。
そして、実際にこの組み合わせでしばらく使ってみた。結論として操作性はさほど問題ではないが、携帯する時の一体性能は分かりきったことだが、はるかに劣ってしまうという悩ましい結果となった。
しかし、GK-930-BKは筆者が使っている4台のBluetooth系キーボードの中では最軽量であることも事実。もっとも使いやすい「ThinkPadキーボード」は最大重量で419g、白く軽そうに見えて安いANKERのキーボードは307g、そしてGK-930-BKが185gだ。
GK-930-BKをキー入力では、そこそこユーザーから定評のある「ポメラDM1000」と並べて実際に比較してみたが、キーピッチこそGK-930-BKの方が0.5mmほど狭いが、ストローク感やクリック感はGK-930-BKの方が心地よい。
次ページへ続く、「両端が浮くのが気になる……そこでちょっと工夫!」

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