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Apple Musicはどう? 音楽配信サービスが日本で話題にならなかった理由
音楽配信初心者向け、低価格でジャンルが細かい「ラジオ型」サービス
フリートライアル期間を終えて話題のLINE MUSICだが、8月5日時点でLINE MUSICアプリのダウンロード数740万、再生回数10億回、7月のアクティブユーザー数は640万人と発表されている。
まず、これは大健闘と言える数字ではないだろうか。なにしろワールドワイドに展開しているApple Musicは、フリートライアル期間中にも関わらず、たったの1100万のユーザーしか獲得していないのだから。
それにしてもフリートライアルを終えた直後は、予想通りとはいえTwitterに怨嗟の声があふれていた。いわく「◯△×□が聴けなくなったじゃないか、どうしてくれるんだ」と。だったらお金を払って買って聴きましょう、というのが大人の感覚なのだが、若年層にはインターネットで聴ける音楽は無料という感覚がすでに定着しているのだろう。
そんな中で、同業者に「サブスクリプションの中ではLINE MUSICが一番おもしろいんじゃないの?」と言うと、例外なく「えっ」という意外な顔をされる。
ともかくLINEというプラットフォームに対する抵抗感は根強い。あれだけアカウントの乗っ取りのようなセキュリティー上の問題で騒がれれば、仕方ないリアクションとも言える。しかし、LINE MUSICがダメだったら、日本の定額配信サービスは早々にSpotifyのようなフリーミアムモデルへの移行を検討せざるを得ないだろう。その理由はほかにない価格設定の細かさだ。
(次ページでは、「LINE MUSICの強みは細かな料金設定」)