高齢者向けだからこその工夫も!
家族や知人とのやりとりに、中国で普及するメッセンジャーの「微信」(WeChat)を使えれば、使い勝手はよくなるのだから、家族の誰かしらがこの製品に微信をインストールした後、「ウェブサイトを見るのはこの機種では勧めませんよ」と言ってしまえば、あとは不満なく使ってくれるだろう。
閉じた状態と開いた状態で、それぞれディスプレーサイズも違うのだが、モニターはひとつだけだ。フタのモニターの部分が透明になって、フタをしめるとフィーチャーフォンモードに変わり、モニターの表示が変わるというわけだ。
フタをしめたときはスマートフォンながら、フィーチャーフォンのように見せているわけだ。フタのボタンの押下感だが、高齢者向けケータイを意識しているからこそ、しっかりと電卓を押すような感触がある。
旧世代のスマートフォンにフィーチャーフォンに化けるフタをつけただけではない。高齢者にも音が聞こえるよう、全般的に大音量の傾向がある中国のケータイの中でもとりわけ大音量にできる。
また他の高齢者向けケータイと同様、側面にはLEDライトスイッチ、裏面にはカメラとともに押下すると警告音がなるSOSボタンがあり、他の高齢者向けのケータイからの移行も容易にできる。
さらに、Android側でインストールされているアプリについても、本機のマイクで拾った音声を本機のイヤフォンに届ける補聴器アプリや、本機のカメラの画像をディスプレーで大きく見せる拡大鏡アプリ、薬を飲む時間を教えてくれるアプリなどが用意されていて実用的だ。
スマホが高齢者向け情報端末のスタンダードに!?
今までは高齢者にとってスマートフォンでは多機能すぎて難しく、されど高齢者向けのケータイでは、知人と連絡するための定番のメッセンジャー「微信」や「QQ」の利用ができなかった。インストールするまでは高齢者にはハードルが高いが、家族の人がこれらをインストールすれば、現時点で最も理想的な高齢者向けハイブリッドスマートフォンができあがる。
マニアックな機種なので知られていないが、口コミで広がれば、さまざまなメーカーが同じような機種をリリースし、この手のハイブリッドスマートフォンが高齢者向け情報端末のデファクトスタンダードとなるかもしれない。
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