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ハイレゾにも対応

中音域良すぎ! 好みにカスタムできるイヤフォン「DN-2000J」

2015年06月27日 12時00分更新

文● 四本淑三、撮影●篠原孝志(パシャ)

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ダイナミック型ドライバーでハイレゾ対応

 この製品の新しいところは「Hi-Res」マークが付いたことでしょう。ヘッドフォンのような再生装置の場合、40kHz以上を再生できるものを対象に「Hi-Res」マークが付与されます。DN-2000Jの周波数特性も4Hz~40kHzと発表されており、その条件を満たしているわけですが、おもしろいのはハイブリッド型を構成する各ドライバーが受け持つ帯域です。

サウンドアースのブランド名でDUNU-TOPSOUNDの企画・流通を行なうECスタイルは、昨年末に日本オーディオ協会の法人正会員となり、同協会推奨の「Hi-Res」マークが付くDUNU-TOPSOUNDの初の製品が、DN-2000Jということになります

 一般的に中高域の再生能力が高いBA型と、低域の得意なダイナミック型を組み合わせることで、ハイブリッド型のイヤフォンは成り立っているわけですが、DN-2000Jはちょっと違います。

 DN-2000JのBA型ドライバーの再生帯域は20Hzから20kHzまで。それより上と下の帯域、つまり4Hzのスーパーローから、40kHzのスーパーハイまでは、ダイナミック型がカバーしているわけです。言ってみれば、恐ろしく広帯域なフルレンジに、ミッドレンジ用のドライバーが追加されたような、珍しい構成です。

 できればこのダイナミック型ドライバー1発の音を聴いてみたいところですが、この特性はチタン系の振動板が効いているのかもしれません。DUNU-TOPSOUNDの製品には「TITAN 1」というチタンの振動板を使ったダイナミック型1基の製品がありますが、低域のレスポンスとハイエンドまで伸びた広帯域な特性は、DN-2000Jの印象に近いところがあります。

 DN-2000Jは、さらに高域寄りの傾向はありますが、バランスを崩すほどではありません。中音域の解像度の高さには傑出したものがあり、ボーカルの発声の微妙なニュアンスや、弦楽器のタッチのような微弱で立ち上がりの速い成分など、ほかの音に埋もれがちな要素も明瞭に再生します。言ってみれば、可聴帯域内に専用のドライバーを2基抱えているわけで、このあたりは当然かもしれません。 

 ただ、高域がうるさく感じられる場合はあります。

(次ページでは、「高域が苦手ならチューニングでカバー」)

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