いきなりタイヤとのマッチングに苦しんだタイの予選日
SUPER GT唯一の海外戦は、2014年からタイ・ブリーラム県に変更された。昨年はシリーズ第7戦(10月)に設定されており、2015年シーズンが始まる前は同じようなスケジュールだったが、急遽変更になって第3戦(6月20~21日)になった。
タイへはマシンが海上輸送されるため、開催日の前後に1ヵ月の間が空く。前戦富士が5月上旬だったことを考えると、約1ヵ月半ぶりのレースとなった。
SUPER GT 2015第3戦 タイ・チャーン国際サーキット。時期的には雨季だったが、サーキットは青い空が広がっていた。昨年のタイ戦と大きく違うのは、金曜日の練習走行がなくなったこと。昨年は同サーキットのこけら落としだったこともあり、ほぼ全員のドライバーが初走行だったため、金曜日をまるごと練習走行に当てていた。今回は2度目の開催であるため他のレースと同じく、土曜・予選、日曜・決勝というコンパクトなスケジュールに戻された。
2連覇に向けて、そろそろ大量ポイントが欲しいGOODSMILE RACING & TeamUKYO。昨年3位表彰台を獲得したこのタイだけに、チーム関係者もファンも大きな期待を抱いていた。しかし、予選日(20日)朝の練習走行でいきなり暗雲がたちこめる。タイの気候で路面温度が大きく上がってしまい、タイヤとのマッチングに苦しめられた。ライバルたちは1分34~35秒台前半を記録しており、表彰台を狙うには35秒台前半のタイムが欲しい。しかし、谷口・片岡両選手ともタイムが伸びない。練習走行は谷口選手が出した「1'35.775」がベストタイムで、15位という結果になった。
午後からの予選では路面温度が急上昇し、最高で60度を超えるほどに。予選1回目は練習走行でベストを出した谷口選手が担当。「1'35.675」を記録し、12位でギリギリ通過した(1回目を通過できるのは13位まで)。そして結果がそのままグリッド順になる予選2回目。片岡選手がステアリングを握り、谷口選手を上回る「1'35.566」を叩き出した。しかし上位のライバルたちも速く、トップは33秒台を記録、最終的にミクSLSは10番手、10番グリッドとなった。
(次ページでは、「好調に見えた決勝レースだが……」)
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