キヤノンは18日、25倍光学ズームレンズを搭載した高画質コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G3 X」を発表した。6月25日発売予定で、同社オンラインショップの直販予定価格は10万6800円(税抜)。今回、実機を入手できたのでフォトレポートをお届けしたい。
24~600mmの望遠レンズと1型の大型センサーを採用するのが特徴。同社の高級コンデジ「G」シリーズは、「PowerShot G1 X MarkII」を筆頭に3モデル構成となる。
6群のズームレンズはUD(Ultra Low Dispersion)レンズを3枚、非球面レンズを4枚採用。UDレンズのうちの1枚は、さらに高性能なHi-UDレンズとなっている。
また、従来の高倍率機は前から3群目に防振機構を搭載していたが、本機では2群に搭載することで高画質を実現。3.5段分の手ブレ補正効果と収差や周辺光量落ちの低減効果が得られる。
前方はレンズ径が大きいため、従来は制御が難しかったが、限られたスペースでも高出力を実現する駆動系を盛り込んだ鏡筒を新開発することで、2群での防振を実現したという。
画像処理エンジンには「DIGIC 6」を採用し、感度設定はISO 12800まで可能。連写速度は5.9枚/秒となる。同社のコンデジでは初となるバルブ撮影機能を搭載し、最長256秒の長時間露光が可能だ(ISO 3200まで)。
背面には3.2型という大型のタッチパネルモニターを搭載。解像度も162万画素と高精細だ。また、モニターはチルト式で、上に180度、下に45度の回転が可能。つまり、自撮りにも対応する。
ストロボを内蔵するモノの、EVFは非搭載。高倍率ズーム機では珍しい仕様だが、EOSのアクセサリーを装着できるアクセサリーシューを装備。EOS M用の外付けEVFの装着も可能だ。
EVFを内蔵しないことは小型化に貢献している。本体サイズは幅123.3×奥行き105.3×高さ76.5mmとなっており、重量も約733g(メディア、バッテリー込み)となっている。
ちなみに、同様のコンセプトの製品では、パナソニックの1型センサー搭載光学16倍ズーム機「DMC-FZ1000」があるが、こちらの本体サイズは幅136.8×奥行き130.7×高さ98.5mmで、重量は約831gとなっており、奥行きではPowerShot G3 Xが3cmほど短くなっている。
このほか、本体は防塵・防滴仕様になっており、同社のコンデジでは初となる。
発売記念キャンペーンとして、外付けEVFが付属するキットが限定5000台で発売される。直販価格は10万9800円(税抜)となっており、EVFを単体で追加購入(3万3000円)するよりも3万円お得となっている。