誠実な運営が参加者、観戦者に与える信頼感
浅間ヒルクライムはヒルクライム走行だけを楽しめるだけではなく、パドックエリアにも自由に入場でき、参加車両を間近に見ることができるのだ。
あのパガーニ・ゾンダも至近距離で!
ホンダS2000をベースにクーペボディーを載せたワンオフのスペシャルモデルも参加した。
話題のハイぶりっ子ちゃんやレースなどに参加するレースクイーンも、浅間ヒルクライムに登場する。
なぜ浅間地域でヒルクライムが開催されるのか? それは、この地が日本のモータースポーツ発祥の地といえるからなのだ。
鈴鹿サーキットができるはるか前、浅間山のふもとに広がるフラットなダートで、1955年に日本初のメーカー参加レースである全日本オートバイ耐久ロードレース(通称:浅間火山レース)が行なわれたという歴史がある。
浅間ヒルクライムは、その伝統を継承するという意味でも今後は格式の高いイベントに発展していくことだろう。そう思わせるエピソードが今回のヒルクライムで起こった。
5月30日の1本目の走行途中で、運転者のミスによりレーシングサイドカーがクラッシュ。運転者と同乗者は負傷し救急車での搬送となり、封鎖しているとはいえ事故現場が公道なので警察の現場検証が行なわれた。そのため、午前中の走行は中止、午後の走行も取りやめとなってしまったのだが、運営主催者はその詳細を場内放送で観戦者や参加者に包み隠すことなくすべてを伝えたのである。
未定の情報は未定として、いつまでにはっきり分かるかなどの見通しまでも場内放送できるということは、運営側の責任所在がはっきりしているということで、運営の誠実さをうかがい知ることができたエピソードだ。
来年もさらなる盛り上がりに期待したい。