「SharePoint」と「Social Site」を連携、組織の壁を越えたコラボを実現
富士通グループ17万人の社内SNS、アバナードが構築を支援
2015年06月08日 09時00分更新
アクセンチュアとマイクロソフトの合弁会社であるアバナードは5月26日、グローバルの富士通グループにおける企業内SNSの構築支援事例を発表した。「Microsoft SharePoint」を中核とした大規模なコミュニケーション基盤を構築している。
富士通では2012年1月から、国内外の関係会社約500社17万人を対象とした「グローバルコミュニケーション基盤」の統一を進めている。これは、グループ全体のシームレスな情報共有やコミュニケーション活性化、ビジネスのスピードアップなどを目的として、全社員が利用するメール、ファイル共有、スケジュール管理、Web会議といった情報ツール群を統一するという大がかりなものだ。
この新しいグローバルコミュニケーション基盤において、主要機能の1つとなったのが「社内SNS」である。会社/部門/階層といった組織上の境界を越えたノウハウの共有、チーム内連携の強化の2つを目的としており、SNS上では自由にコミュニケーションの場(コミュニティ)を設定できることが求められた。
富士通では、同社にとって初めてとなる社内SNSの全社導入において、社内SNSの豊富な導入実績を持ち、社内での活用促進や定着についての方法論も有するアバナードをパートナーに選んだ。加えて、新コミュニケーション基盤の中核となるSharePointとの連携ノウハウ、世界70拠点を有するグローバルなサポート実績も評価したという。
両社で社内SNSツールを比較検討した結果、SharePointと高い連携性を持ち、コラボレーションを誘発するさまざまな機能も備える、米シトリオン(Sitrion)の「Social Site」が選定された。
アバナード日本チームにとっても国内で初めての社内SNS大規模導入となったが、グローバルのアバナードが全面的な支援を実施。過去のプロジェクトで開発したテンプレートを提供するなど、グローバルの資産を活用することで、富士通でのパイロット導入に成功した。
その後、2013年11月のグローバルコミュニケーション基盤リリースと同時に、まず富士通本社の5万人がSocial Siteを利用開始。続いて、2014年4月には国内グループ会社200社でも利用を開始し、およそ11万人が社内SNSに参加できる状況になっている。SNS導入の目的であったコミュニティは、アクティブなものだけで500を超え、さらに増加傾向にあるという。
富士通では2015年度中に、国内/海外のグループ17万人全員に、社内SNSを含めたコミュニケーション基盤の展開を完了させる計画だとしている。