ロシア政府はTizenとの比較で
Sailfish OSを選んだ!?
興味深いのがなぜSailfish OSか、だろう。第3のOSを名乗るものはいくつかあり、プロプライエタリのMicrosoft(Windows Phone)は別としても、オープンソースによるものではMozillaの「Firefox OS」、Canonicalの「Ubuntu」、Samsungが主導するLinux Foundationの「Tizen」などがある。
Jollaによると、ロシア政府はSailfish OSとTizenを比較した結果、Sailfish OSを選択したのだという。Sailfish OSはすでに1年以上端末が販売されているのに対し、Tizenはやっと初代機「Samsung Z1」が1月にインドで登場したところだ。また、フィンランドとロシアという地理的なメリットも大きいだろう。巨大な市場を隣に抱えるフィンランドでは、ユーロで武装しつつも最初からロシア市場を狙うベンチャーも多い。
そういえばSamsungは当初、最初のTizenスマホをロシアで発売する計画だった。政府の思惑は別として、消費者がSailfish OSを選ぶかどうかはわからない。それでもJollaには多少なりとも後押しとなりそうだ。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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