ソリッドかつタイトな低域が印象に残る
―S/N感の向上も実感
試聴には、SHUREの新作イヤホン「SE112」を使用、フュージョン系の楽曲を中心にテストした。対応フォーマットが44.1kHz/24bitということもあり、MacBook Air上で動作するiTunesを使用し、付属のUSBケーブルで接続した。SE112はSHUREのSEシリーズではエントリーモデルに位置するが、搭載されたダイナミック型MicroDriverの完成度は高く、そのスピード感と音像表現力はクラス超えを感じさせる実力機だ。Sound Blaster E1の方はというと、最大600Ωインピーダンスの出力までサポートしており、通常のPCやスマホでは無理がある、かなり高インピーダンスなハイエンドヘッドホンでもドライブできる。
Sound Blaster E1とSE112を組み合わせて聴いた音は、ソリッドかつタイトな低域が印象に残る。低域は若干強められている印象だが、適度なため嫌味はなく、それがベースのドライブ感なりバスドラムの迫力なりにつながっている。中高域にかけてはニュートラル傾向、音の味付けはユーザーに任せることが基本スタンスのようで、ソフトウェア(「Sound Blaster E-Series コントロール パネル」)を使いお好みでどうぞ、ということらしい。
またS/N比106dBのため、ヘッドホンをMacに直挿ししたときに比べ、S/N感の向上も実感できる。サポートするサウンドフォーマットは最大44.1kHz/24bitとなるが、iTunesを中心に音楽を聴いているのであれば十分ともいえる。ときにはバーチャルサラウンドを有効にしていつもの曲を違った印象で聴く、という楽しみ方もアリだろう。
なお、機能面で付け加えるなら、Macでは利用できないが、Windowsの場合は、マイク音声とパソコン内のサウンドをミックスして出力できる、再生リダイレクト(ステレオミックス)機能にも対応している。生放送やゲーム実況などといった要素にも使えるのは隠れたプラス要素だ。
バッテリー駆動時の再生時間は最大約25時間
一方、Sound Blaster E1の使い方の自由度は高い。重量はわずか25g、サイズも約35×66×19mmとマッチ箱を半分にした程度で、背面のクリップを使えばシャツやカバンへ自由に取り付けられる。スマートフォン側のバッテリーを消費しないこともポイント。バッテリー駆動時の再生時間は最大約25時間、1日5時間利用しても1回の充電でウィークデイを乗り切れる計算だ。
ベンチで、2人で、同じ曲を
スマートフォンとの接続はステレオミニプラグを利用したアナログ接続になるが、ヘッドホン端子がふたつ用意されていることは本機の強みだ。電車で移動しているとき、公園のベンチに座っているとき、彼氏/彼女と同じ曲を楽しめる。マイクが内蔵されているので、オーディオ再生だけでなく音声通話にも使える。