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Windows 8のマルチタッチで、理想のモバイル音楽制作環境を!

2014年05月21日 12時00分更新

文● BUBBLE-B

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外付けデバイスを使わない意志

 デスクトップ用に買ったCubase7(最新版は7.5)のライセンスは持っているので、それをノートPCにもインストールし、USBドングルキー(起動するためのライセンス認証キー)を毎回差し替えて使えばいい……、というのは誰しもが考える方法だろう。しかし、これには大きな落とし穴がある。

USBドングルキー。これで毎回ライセンス認証する

  • 落とし穴 その1 USBドングルキーを頻繁に差し替えていた知り合いはある日、USBドングルキーが突然故障した。
  • 落とし穴 その2 別の知り合いは大事なレコーディングの時に、USBドングルキーを家に忘れてしまった。
  • 落とし穴 その3 また別の知り合いは、USBドングルキーをどこかで無くしてしまった。

 こうなると、当然起動しなくなる。

 そう、USBドングルキーとは壊れるものであり、忘れるものであり、無くすものだと心得よ。大変忌まわしいものなのだ。それを踏まえた上で慎重にUSBドングルキーを扱うか、もしくはCubase7をもう1本買ってライセンスキーをHDDに埋め込むかが迫られる。

 ズボラで適当な筆者は、USBドングルキーを慎重に扱える自信がまったくない。かといってCubase7を新たに買うと6万円くらいかかる。

 そこで新たな手段として、USBドングルキーを使わないCubaseの廉価グレードであるCubase Elements 7を導入することにした。これなら1万円ほどなので、それほど痛い出費ではない。

Cubase Elements 7

 Cubaseとの違いは主にトラック数の上限であるが、筆者の過去のCubaseプロジェクトを振り返っても、Elementsでのトラック数上限を超えたプロジェクトは無かった。なら最初からElementsでいいんじゃないか、という気がするのはちょっと複雑だ(Elementsではオーディオトラック上限:48、MIDI トラック数:64、インストゥルメントトラック数:24で、インストゥルメントトラックはCubase同様にパラレルアウトプット可能)。

 Cubase Elements 7のインストールとアクティベーションはあっさり完了した。もちろんUSBドングルキー無しで使える。USBドングルが必要じゃないプラグインやサウンドのライブラリもインストールしまくろう。

起動したCubase Elements 7と、Wavesのシンセ「Element」

 次に、オーディオインターフェースの省略だ。通常、Windows機で音楽を作ろうと思うと、ASIOドライバに対応したオーディオインターフェースを用意する必要がある。これもUSB端子を利用し、毎回持ち運ばなければならない。これを回避するために、内蔵音源チップを強引にASIO対応のものに変えてしまうフリーウェア「ASIO4ALL」をセッティングする。OS XのCore Audioのようなものだ。

ASIO4ALLのコントロールパネル。非商用・個人利用のみのフリーウェアである

 レイテンシーも10msくらいで調整できるため、通常に曲作りをするだけであれば全く問題ない。録音や、ライブPAなどでの高音質の出力が必要になった時のみ、オーディオインターフェースを持ち運べば良い。これで2つ分の外付けデバイスが浮いたことになる。

 入力鍵盤もMIDI鍵盤のデバイスとして認識できるようなタッチパネルのWindowsアプリがあれば良いが、今のところ無さそうだし、Cubase内蔵のAlt+Kで出てくるバーチャキーボード機能は何か味気ないので、2オクターブのミニ鍵盤であるAKAIのLKP25を購入。軽いし小さいし弾きやすいし満足している。

AKAI LPK25。25鍵のUSBなミニ鍵盤である。ベンダーモジュレーションが無いのが惜しいが、小さくて軽い

 以上で環境構築は完了である。いざ、新幹線の座席に持ち込んで使ってみることに。

(次ページ「新幹線の移動中に作曲活動!」)

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