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「Xeon プロセッサー E5-4600 製品ファミリー」など3種類

Ivy Bridge採用Xeon、4ソケット対応Xeon E5が登場!

2012年05月16日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 5月15日、インテルはXeonプロセッサーの新製品群として「Xeon プロセッサー E5-4600 製品ファミリー」、「Xeon プロセッサー E5-2400 製品ファミリー」、「Xeon プロセッサー E3-1200 v2 製品ファミリー」を発表した。

インテルは、XeonをE3/E5/E7の3段階に分けている。今回の発表でE3とE5は大幅に拡充された。残るE7も今年中には発表の予定だ

 インテルは3月にXeon E5-2600ファミリーを発表しているが、これはSandy Bridgeマイクロアーキテクチャ(第2世代Coreプロセッサ)を採用する2ソケット対応のミドルレンジ製品。今回発表のE5-4600ファミリーは同一アーキテクチャの4ソケット対応製品、E5-2400ファミリーは同一アーキテクチャで同じく2ソケット対応の中小規模ビジネス向け製品となる。

 そして、アーキテクチャーも変わるのがE3-1200 v2ファミリーだ。2011年4月発売の「Xeon E3-1200」がSandy Bridgeであるのに対し、今回発表のE3-1200 v2は22ナノメートルのプロセス技術を採用したIvy Bridgeマイクロアーキテクチャ(第3世代Coreプロセッサー)のXeonとなる。名称の変更は少ないが、今回発表のXeon3種の中で、一番大きく変更されたことになる。

E5ながら4ソケットに対応するE5-4600

 E5-4600は8製品が発表されており、もっとも安価な「E5-4603」が4コア/8スレッドで、もっとも動作周波数が高い(2.90GHz)の「E5-4617」が6コア/6スレッド(ハイパー・スレッディング非対応)。2製品が6コア/12スレッドで、「E5-4650」など4製品が8コア/16スレッドとなる。E5-4650を4ソケット搭載した場合、1システムで合計32コア/64スレッドとなる。この際のメモリスロットは48DIMMだ。

Xeon E5-4600ファミリーのスペック

 E5-4600ファミリーの特徴は、前述の通り4ソケット構成に対応することだ。E5-4600ファミリーの属するXeon E5ファミリーはXeon 5500番台や5600番台の流れをくむミッドレンジクラスで、これまでは2ソケットまでの対応にとどまっていた。4ソケットに対応するのは、2011年4月発表のXeon E7ファミリーだった(8/4/2ソケット版を用意)。Xeon E7ファミリーは同社のItaniumや他社のメインフレーム向けCPUの置き換えも可能な信頼性/可用性/保守性などいわゆるRAS関連の機能を搭載。価格も高く、4ソケットでもっとも安価な「E7-4807」(1.86GHz)で7万2790円、もっとも高速な「E7-4870」(2.40GHz)では35万9390円となる。

 これに対し今回発表のE5-4600ファミリーは、RASなどの機能は省略されキャッシュ容量も少なくなるが、比較すると低価格になっている。たとえば、前述のE5-4603(2.00GHz)が4万5320円、E7-4870と同じく2.40GHz動作の「E5-4640」が22万4140円となる。

 インテルによれば、E5-4600ファミリーは、E5-2600ファミリー搭載サーバーと比較して最大88%、5600番台搭載サーバーと比較して最大3.8倍も性能が向上しているという。

中小向けのE5-2400、小規模向けのE3-1200 v2

 E5-2400ファミリーは、E5-2600ファミリーの低価格版だ。動作周波数はもっとも高い「E5-2440」(6コア/12スレッド)で2.4GHz、8コア/16スレッドの製品では「E5-2470」の2.3GHzが最大となる(E5-2600ファミリーには3GHz以上の製品もある)。また、E5-2600ファミリーに比べ、メモリチャネル数も削減されている。インテルでは、シングルソケットサーバーからデュアルソケットサーバーへのアップグレードを検討している中小規模向けの製品としている。

Xeon E5-2600ファミリーとE5-2400ファミリーの位置づけとラインナップ。両製品の仕様に重複はなく、併売が続くはずだ

 3つ目のE3-1200 v2ファミリーは、Xeon初のIvy Bridge採用プロセッサーであり、E3-1200に比べ電力効率性能が最大32%向上しているという小規模サーバーやワークステーション向けの製品だ。プロセッサー内にグラフィックス機能「HD グラフィックス P4000」を内蔵しており、ワークステーション向けの前世代プロセッサーと比較してメディア処理能力が最大2倍向上しており、専用2Dや入門用メディアや娯楽用アプリケーション向け3D CADの利用も可能だという。

E3-1200 v2ファミリーのスペック

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