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ネットワーク給電をもっと身近にするスイッチ

送電も受電もOK!PoEパススルーが光るネットギア「GSM5212P」

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ネットギアが3月に投入した4機種のフルマネージドスイッチは、全機種PoE+に対応。無線LAN APやネットワークカメラの接続に最適だ。特に12ポートの「GSM5212P」はPoEパススルーというユニークな機能を搭載している。

フルマネージドスイッチならLAN内は1台で済む

 ネットギアは個人・企業問わず幅広いユーザーをカバーするネットワーク機器を開発・販売している。幅広い製品ラインナップ、低廉な価格、充実したサポートや保守体制など同社の特徴は、特にSMB(Small & Medium Business)のユーザーに高い評価を得ている。そんなネットギアが昨今注力してるのが、PoE(Power over Ethernet)スイッチだ。

 Ethernet経由で無線LAN APやネットワークカメラ、IP電話機などに給電を行なえるPoEは、電源を用意できない現場や美観を重視するようなオフィスなどで重宝されている。現在は、ポートあたり15.4W給電できるIEEE802.1af規格のPoEのほか、30Wの給電が可能なPoE+もIEEE802.1atとして標準化され、給電可能な機器の種類も拡大した。こうした需要に対し、同社は幅広いラインナップのPoEスイッチを低廉な価格で提供している。そして、今回新たに「GSM5212P」「GSM7212F」「GSM7212P」「GSM7224P」という4機種のPoEスイッチを発表した。

今回発表されたPoEスイッチ4機種

 今回、発表されたのはPoE+対応のギガビットスイッチ4機種で、L2のスイッチングに加え、スタティックルーティングやVLAN間ルーティングなどの機能を持つことからフルマネージドスイッチと位置づけられている。最大16のスタティックルーティング、最大128のIPインターフェイスをサポートしているので、小規模であれば別途レイヤ3スイッチを導入しなくとも、複数のサブネットから構成された企業ネットワークを構築できる。QoS(Quality of Service)やACL(Access Control List)、マルチキャスト、SNMPなどおおよそ企業向けのスイッチとして必要な機能はひととおり搭載している。

 4機種は銅線(RJ-45)と光ファイバー(SFPスロット)の両者に対応しており、銅線のUTPケーブルを利用した場合は、15.4W給電のPoEと30W給電のPoE+が利用できる。このうちGSM7212Fは12個のRJ-45、12個のSFPスロットが隣り合わせに設置されており、それぞれが排他利用になっているというユニークな製品。アップリンクや長距離伝送用の光ファイバー用SFPは、通常のLANスイッチではおまけのように搭載されていることが多いが、両者が同数搭載されているのは珍しい。

銅線対応のRJ-45とSFPスロットが12個ずつ搭載されているGSM7212F

送電も受電も行なえるPoEパススルーをサポート

 今回発表された4機種の中でもっとも特徴的なのは、PoEパススルーに対応するデスクトップ型スイッチ「GSM5212P」であろう。

PoEパススルーに対応する「GSM5212P」

 GSM5212Pは12個のRJ-45ポート、4個のSFPスロットを搭載している。ここまでは普通だが、PoE対応の12個のRJ-45ポートのうち2個が他のPoEスイッチからの受電に対応する。つまり、自身がPoEで給電を受け、コンセントなしで動作するのだ。さらに、残り10個のRJ-45ポートからさらにPoE機器に対して給電することが可能。つまり、PoEで受電した電力を他のPoE機器に給電できるわけだ。これをPoEパススルーという。

GSM5212PのPoEパススルーによる受電・送電

 PoEパススルーを利用すると、まずコンセントのない場所でGSM5212Pを動作させることができるほか、GSM5212Pに給電を中継させることで、PoE機器の設置場所をさらに延伸することができる。Ethernetで伝送できる100mをスイッチで中継させることで、センター側のPoEスイッチから最大200m先にPoE機器を置くことが可能になるわけだ。

 もっともPoEではポートあたりの受電・給電能力は決まっているので、動作や給電能力に制限がかかる。PoE+では30Wの給電が可能だが、通常のPoEでは15.4Wのみだ。また、1つよりも2つのポートで受電したほうが、給電能力は高くなる。GSM5212Pでは、こうしたPoE/PoE+の違い、受電ポートの数により、全部で6つの動作モードがある。1ポートでPoEのみ受電すると、ローパワーモードで動作する。SFPやファン、USBポートは利用不可となり、他のPoE機器への給電もできない。一方で、2ポートでPoE+の受電を受けると、スイッチの機能制限もなく、最大22Wまでの給電が可能になる。

GSM5212PのPoEパススルーの動作モード

 実際デモを見たが、受電ポートにつなぐと、GSM5212P自体が起動。さらにネットワークカメラにも動作中のLEDが点灯した。動作モードは自動的に設定されるので、管理者側で意識しないでよい。壁掛け金具も用意されているので、会議室や教室、店舗などで棚の下や壁面に取り付けることも可能だ。

GSM5212PのPoEパススルーで給電し、かつネットワークカメラをつないだところ

 今回の新製品では、大容量な給電が可能なPoE+への対応がまずポイントとなる。PoE+であれば、消費電力の大きいIEE802.11n対応の無線LAN APにも確実に給電でき、安心だ。また、PoEパススルーは、こうしたPoEのメリットをより広範囲で享受できるものとして注目できる。スイッチ本体とその先につながるPoE機器にまで給電できるという特徴は、他社に比べた大きなアドバンテージだ。

 今回の4機種で、同社のPoE対応スイッチのラインナップはますます強化され、ポートの数やインターフェイス、PoEの種類などのさまざまな条件から製品をチョイスすることができる。当然ながら、ユーザーが使っている限り、ハードウェアの故障を保証する「ライフタイム保証」の対象で安心だ。将来的にも長く使い続ける製品を高いコストパフォーマンスで導入できるネットギアのPoEスイッチは、SMBや中小企業において有効な選択肢となるに違いない。

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