
本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
iCloud経由で「AirMacディスク」
アップル製無線LAN機器管理ツール「AirMacユーティリティ」がバージョン6.0にアップデートされた(「AirMac ユーティリティ 6.0(OS X Lion)」、またはこちらから入手)。対象機器は「AirMac Express」と「AirMac Extreme」、「Time Capsule」(以下「AirMac機器」)、システム条件はOS X Lion 10.7.2以降だ。
今度のAirMacユーティリティではユーザーインターフェースが一新、iOS版とほぼ共通のデザインに変更された。起動すると、無線LANネットワークおよびベースステーションの関係をグラフィカルに表現したトップ画面が表示される。この画面から、外部ネットワーク(インターネット)との接続状況、AirMac機器の情報、そのアクセスポイントに接続しているクライアントの名前、さらにはファームウェアアップデートの有無を確認できる。
高度な設定/管理が必要な場合は、AirMac Extremeなどの機器をクリックすると現われる吹き出し上の「編集」ボタンから作業を開始する。「ベースステーション」や「インターネット」といったタブを持つシート(以前のAirMacユーティリティのものと大きく変わらない)が表示されるので、そこで設定を変更すればOKだ。
多くのOS Xユーザーにとって朗報は、iCloud経由でAirMacディスクにアクセス可能になったことだろう。MobileMeのときは、「どこでもMy Mac」の機能で外部のLANから(AirMac機器のUSBポートに接続した)AirMacディスクにアクセスできたが、iCloudに移行後はアクセス不可となっていた。
このAirMacディスクは、iCloud対応を果たした現在、工夫次第ではかなり便利に使える。職場や学校、はたまた出張先のホテルから自宅のストレージに常時アクセスできる、しかもMacを1台しか所有していないユーザーでも利用可能な"お手軽自宅ファイルサーバー"となりうるのだ。

この連載の記事
- 第187回 NFCの世界を一変させる!? iOS 11「Core NFC」の提供開始が意味するもの
- 第186回 Appleと「4K HDR」 - iOS 11で写真/動画を変える「HEIF」と「HEVC」
- 第185回 iPhone 7搭載の「A10 Fusion」「W1」は何を変えるか
- 第184回 オープンソース化された「PowerShell」をMacで使う
- 第183回 アップル製デバイス連携の鍵、「Continuity」とは?
- 第182回 DCI-P3準拠へと歩むiPhone/iPad - WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(2)
- 第181回 WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(1)
- 第180回 WWDC直前、買い替え前にマイMacのココをチェック
- 第179回 私がiTunesを使わなくなった5つの理由
- 第178回 今あえてiPhone「Live Photos」を知る
- 第177回 「Windows Subsystem for Linux」はOS Xのライバルとなるか?
- この連載の一覧へ