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T教授の「戦略的衝動買い」 第165回

パッと見では時刻が分からないジョーク腕時計を衝動買い

2011年10月13日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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多くの腕時計は、メインの目的に合わせて分化し、成長してきている

 “オンデマンドで持ち主に現在時刻を知らせる”という腕時計の基本機能を携帯電話が奪い去って既に10年以上が経過した。ケータイの普及度が現在ほどになる以前なら、腕時計の最重要使命は、正確な現在時刻を持ち主に知らせることだけだった。そのためには、「分かりやすさ」と「見やすさ」だけがプロダクトの要件だった。

 しかし、現在時刻が常時ディスプレー上に表示されているケータイやスマートフォンの出現で、腕時計はまったく別の新しい存在意義が溢れ出てくるプロダクトに自らが変身しなければ、同じ地球上に存在する意義はほぼなくなってしまった。

 すでに幾多の時計メーカーは姿を消したが、伝統的老舗メーカーの中にも得意とする分野を継承拡大し、今も生き延びているメーカーもある。また同時に今までまったく思いつかなかった特徴を備えた個性的な新進ウォッチブランドも登場した。

時刻を知るだけの腕時計ではなく、コミュニケーションを活性化させ、遊べる腕時計なら、宿敵のスマートフォントもコラボしてデザインで遊べる時代になってきた

 現代には、伝統的真面目さの腕時計、いつでも現金化可能な一部の流通型ブランド腕時計、アクセサリー&ストリート系、マニアックメカ系、大人買いする子供系、ビンテージ系、デザイナーズブランド系、会話誘発型コミュニケーション系、100均系、などなど多くの新しいジャンルに分化成長してきている。

筆者のデザイン・コンシャスな腕時計のコレクション

 今回ご紹介する腕時計は「ZIIIRO GRAVITY」というモデルだ。ZIIIRO社は今年の春、日本に初上陸したドイツの新進腕時計ブランドだ。ドイツと言えばSINNやハンハルト、そしてブラウンなどの変わり種も含めると、世界的な腕時計ブランドが群雄割拠する日本と同じ精密機器王国だ。

デザイナーズ腕時計のお約束はパッケージも斬新なところだ

パッと見、今何時か分からなくてもデザイナーズブランドの腕時計は許されるのです


「戦略的衝動買い」とは?

 そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。

 それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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