ここ数年間続いていた液晶モニターの価格下落も、現在はひと段落。たとえば23~24型クラスで“超解像技術”などを搭載しないシンプルなモデルは、1年ほど前から実売2万円台が目安となっていたが、ここ最近もこの価格が定着している。
そこで注目したいのがデザインや機能といった、今まで価格のインパクトに埋もれがちだった部分だ。自動節電機能を備えたモデルや超薄型ボディー採用など、価格上昇を抑えつつ、特徴的な製品が増えつつある。
さらに、視野角の広い“IPS”パネル搭載機が3万円台で登場しているほか、話題の“3D立体視”対応機も増加傾向にあるなど、性能と機能の“底上げ”の動きが見られる。本特集では気になる最新液晶モニターの機能や注目ポイントを、3回(エコ&デザイン編、ゲーム&高画質編、3Dディスプレー編)に分けてチェックしていきたい。
今回はスタイリッシュ&エコ対応モデル編!
ここ一年で液晶モニターは“LEDバックライト”採用が急速に進み、すでにほとんどのモデルがそうなっている。ごく初期には画面に大きな輝度ムラがあったり、発色が不自然な場合もあって、LEDバックライト搭載機の購入に二の足を踏んでいたユーザーもいるだろう。
しかし、現在はそのような心配は無用。どのモデルも従来の冷陰極管バックライト搭載と同等の画質となっている。個人的な感想だが、白色LEDの発色の特徴か、冷陰極管バックライトよりLEDのほうが白の純度の高さが際だっている印象があるほどだ。
LEDバックライト採用の大きなメリットは、冷陰極管バックライトと比べて省電力であることと、本体の薄型化が容易なことが挙げられる。(特に今年の夏に関しては)省電力の必要性は言うまでもないだろうし、薄型化は液晶モニターのデザインへのこだわりを可能にした。今回はデザインとエコの2点に注目して、おすすめの最新液晶モニターを紹介する。
デザインとエコ性能を追求しながらも、IPSパネルの採用など画質や使いやすさを両立した機種もある。見た目だけではないその実力の高さをチェックしよう。
グッドデザイン賞受賞! 美しく実用性のあるスタンドが魅力の
ASUSTeK ML239H
2010年のグッドデザイン賞受賞モデル。受賞理由ともなっているスタンドは“月”をイメージしたリングを2つ重ね合わせたスタイルが特徴的だ。
2つのリングは接触部分を軸に回転することで、画面のスイーベル(左右首振り)ができるようになっており、スタイリッシュなだけでなく実用性もある。さらにリングは金属製で剛性があり、首振り動作は滑るような感覚で画面がぐらつくこともない。
入力切り替えなどの操作ボタンには触れた時だけ点灯するタッチセンサーを採用。液晶は非光沢のIPSパネルで、画面にはわずかにギラつきがあるように見えるが、通常の使用距離ではほとんど気にならない。
工場出荷設定での消費電力は実測で約34W。OSDメニューのなかにエコモードを搭載しており、適用時は10Wほどの節電効果があったが、画面輝度が大きく低下するため使い勝手は今ひとつ。電源はACアダプターで供給される。
ML239Hの主なスペック | |
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画面サイズ | 23型 |
解像度 | 1920×1080ドット |
液晶パネル | IPS |
入力端子 | HDMI×1、D-Sub15ピン×1 |
スピーカー | ―― |
サイズ | 幅560.7×奥行き220.4×高さ428.6mm |
重量 | 約3.9kg |
実売価格 | 2万6800円前後 |
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