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ナナオ、超解像を常用できる液晶「FORIS FS2332」発表

2011年06月30日 15時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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EIZO FORIS FS2332

 ナナオは30日、独自の超解像技術「Smart Resolution」を搭載した23型ワイド液晶ディスプレー「EIZO FORIS FS2332」を発表した。価格はオープンプライスで、同社直販サイトでの販売価格は3万9800円。7月15日から発売の予定。

 FS2332は、1920×1080ドットのフルHD解像度パネルを採用した23型ワイド液晶ディスプレー。画像の解像感を強調する「Power Resolution」機能を搭載した「FORIS FS2331」の後継機に当たり、デザインも同一だが、機能面では大きく強化されている。ディスプレーパネルとバックライトも変更され、FS2331のVAパネル・CCFLバックライトから、IPSパネル(ノングレア)・白色LEDバックライトへと変更されている。

 最大の特徴であるSmart Resolutionは特許出願中の独自技術を含む超解像処理機能。入力映像をリアルタイムで解析し、元画像の必要な部分にだけ超解像処理を施すことで、解像感を向上させながら、文字や静止画の品質が落ちる現象を回避することに成功している。また映像の前景と背景も識別して、前景にだけ超解像処理を施して、背景はぼかしたままという処理も可能である。

「Smart Resolution」の概念図。映像を解析して必要な部分にだけ超解像処理を施す

 Smart Resolutionの効果は5段階に調整可能。画像から肌の部分を識別して、肌エリアは処理しないで自然なままの映像にする「肌補正」、文字を判別して除外し、画像だけをきれいにする「文字補正」、再生中の動画ウインドウ部分だけに超解像処理をかける「動画領域補正」といった機能も備える。

 これらにより、ウェブブラウザー上の動画や静止画を超解像処理で高精細化しながら、同じ画面上のテキストやウインドウフレームには処理をかけず、見やすいままにしておくことが可能である。従来の超解像処理は文字表示が乱れるために、全画面表示の動画やゲームでしか使いにくかったが、FS2332ではこれを常時有効なままで使用できるようになった。Smart Resolutionの処理はリアルタイムに行なわれるとのことで、有効な状態でも表示遅延は生じないとしている。

 映像入力端子には、HDMI×2、DVI-D、アナログRGBを装備。出力500mW×2のステレオスピーカーも内蔵し、HDMI入力経由の音声やステレオピンジャックから入力された音声の出力が可能である。

FS2332の入力端子類。デジタル入力は3系統用意する

 そのほかにも、ゲーム画面表示に適した「Game」モード、映画などの動画表示に適した「Cinema」モードといったプリセット表示モードを用意するほか、新たに電子書籍やスキャン画像の文字の閲覧に適した「Paper」モードも備える。Paperモードではややコントラストを落とすことで、文字を読んでいても疲れにくいという。

 本体カラーは1色のみだが、本体前面下部に装着するライン状のカラーシートを3色(青、赤、グレイ)用意しており、好み応じて交換できる。設定変更などは本体前面のボタンのほかに、付属リモコンでも行なえる。

カラーシートを装着した状態。左からグレイ、青、赤

本体付属の赤外線リモコン

 ディスプレーの最大輝度は250cd/m2。コントラストは1000:1(コントラスト拡張有効時は1500:1)。視野角は水平・垂直ともに178度。応答速度(黒→白→黒)は16msとされている。10bitガンマ補正・約1677万色表示による滑らかな階調表現を可能にするほか、同社のカラーマッチングツール「EIZO EasyPIX」(別売り、1万9800円)にも対応し、印刷物とディスプレー表示色のカラーマッチングも簡単に行なえる。省電力機能としては、本体前面のセンサーで周囲の明るさを感知して、輝度を自動調整する「Auto EcoView」機能を備えている。

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