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渡辺由美子の「誰がためにアニメは生まれる」第12回

5億円のギャンブルはなぜ成功したのか

「鋼の錬金術師」プロデューサー、次の狙いは?【前編】

2011年02月05日 12時00分更新

文● 渡辺由美子(@watanabe_yumiko

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マンガの最終回とアニメがほぼ同時にゴールした

―― 2度目のアニメ化となった「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」(2009年/2010年7月4日最終回放映)は、マンガの最終回(「月刊少年ガンガン」2010年6月11日発売)とほぼ同時に終わりましたね。

田口 マンガの最終回は、予想よりも1年近く伸びました。

―― それは編集部としての意向でしたか?

田口 そういうことではないですね。荒川さんのほうで、物語をきちんと終わらせるために、入れておきたかった部分がどんどん膨らんでいったんでしょう。「ガンガン」連載は通常40ページ台でしたが、終盤に60~70ページを3回やった後、最終回は110ページぐらいの大ボリュームでした。

 当初の予定では、マンガは2009年の夏に終わる予定だったから、アニメが2009年4月にスタートして、マンガの最終回を挟んで、2010年3月に放映終了だったんです。でもマンガの最終回が伸びて、作品の分量的にもスケジュール的にもアニメを4クールで終わらせるのは不可能となりました。なので、もうワンクール伸ばそうと。

 アニメスタッフの方はホント大変だったわけです。ラストをマンガと同じようにゴールするために、シナリオの構成も変えていかないといけないし。監督の入江泰浩さん、シリーズ構成の大野木寛さんたちもずっと付き合ってくれて。それでも原作のボリューム的に描ききれないってなったときに、毎日放送がさらにもう1週増やしてくれた。

―― 通常は、番組改編期にあたる6月末で終わるものですよね。

田口 竹田さんも南さんも、この作品はちゃんと終わらせなきゃいかんと。最後までちゃんと描き切らなきゃいけないから、もう一週増やそうと。局の調整とか、いろいろ大変だったと思う。それを英断してくれたあの人たちにも、ものすごく感謝しています。とにかくみんな大変でした。最後は全員、鬼気迫るほどの勢いでしたね。


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