Antecはアメリカのカリフォルニア州に本社を置く電源メーカーだ。日本でもミドルレンジからハイエンドユーザーをターゲットとした電源ユニットをリリースしているが、それ以外にもひと昔前にPCケース「P180」「P150」が大ヒットしたこともあり、高級ケースメーカーとしても馴染みが深い。PCケースと電源ユニットにおいて、多くの自作ユーザーに知られるメーカーである。
設立は1986年と周辺機器メーカーとしては古参の部類に入る。また、PCアクセサリとして定番となっているLEDファンは、Antecが特許を取得していることでも有名だ。電源メーカーの基礎知識企画・第2回目は、そんなAntecの電源ユニットに対するこだわりを上級副社長のスコット・リチャーズ(Scott Richards)氏に聞いた。
――PC向け電源に対する設計方針、こだわりを教えてください。
Antec まず、基本的なことですが、コンデンサーに日本メーカー製コンデンサーを使うなど、厳選された部材を利用しています。そして安定と安全のために、ビデオカードとCPUへのコネクタ直下に2200μfコンデンサーを装備し、これが電力を最も必要とする際の予備電力として働き、出力電圧の低下を抑えています。また、Antecのすべての電源において、全出力系統にOCP(過電流保護)が搭載されています。
さらに冷却とファンノイズにも気を配っています。Antecは、電源ユニットに初めてPWMファンを採用しました。PWMファンは電圧制御ファンよりもきめ細かく回転数を制御できるため、低~中負荷時では回転数を絞り、高負荷時は一気に上げるといった動作が可能です。回転数の下限も電圧制御ファンより落とせるので静音にも有利です。
――他社にはない独自のセールスポイントは?
Antec Antecは本社のあるアメリカでは、電源ユニットをメインプロダクツとするメーカーではサポートにおいてナンバーワンのポジションです。日本では販売代理店のリンクスが3年保証、5年保証で高品質なアフターケアを提供しています。
品質においては古くからエコな製品に取り組んできました。電源ユニットのトレンドである、高効率の80PLUS製品のパイオニアとして自信があります。
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