不況ムードが続く中、ページプリンターの出荷台数も国内80~90万台前後(キヤノン調べ)と、ここ数年横ばい状況が続いている。プリンターのリプレイスは4~5年周期と言われ、また切り替えの時期はPCの買い換え(あるいはリース切り替え)に併せて、というケースが多い。今年は3年ぶりに新OS、Windows 7が登場し、Windows XPからVistaへの切り替えを躊躇していた企業もPCを一新するタイミングと見られる。
キヤノンが2010年1月に発売予定のA4モノクロレーザープリンター「LBP6300」は、希望小売価格が4万3800円、店頭実売価格は3万5000円前後と低価格ながら、毎分30枚の高速エンジンを採用するのが特徴。同社の現行機種「LBP3310」(継続販売)は毎分26枚で、より高速な毎分33枚の「LBP3310」もあるが、こちらは実売6万円台となっている。
モノクロA4ページプリンターでは、キヤノンが約4割のトップシェアを4年連続で維持しているが、最近はブラザーの好調ぶりが目立つ。キヤノンはLBP6300の投入でラインナップを拡充するとともに、訪問販売系チャネルを通じて医療や官公庁・公共、小売りサービスなどの分野でのシェアをさらに伸ばしたい、という意向だ。
A6からA4超まで幅広い用紙をカセット給紙可能
LBP6300は高速性と低価格さに加えて、本体のコンパクトさ、領収書などのA6サイズからA4より一回り大きなLGL(リーガルレター)サイズまで、幅広い用紙サイズをカセットにセットできる用紙対応の豊富さを誇る。また、同社モノクロLBPとしては初めて、トナー残量の減少や、排紙トレーの満載(最大150枚)を検知してドライバー側に告知する機能を搭載。使い勝手の向上を図っている。
本体サイズと重量は、幅400×奥行き376×高さ260mm/約11kg。消費電力は動作時平均600W、最大960W以下、待機時8Wで、実使用1週間での消費電力の目安となるTEC値は1.90kWh。これはA4モノクロページプリンターでもトップクラスの低さだという。
電源投入から印刷可能になるまでのウォームアップ時間は10秒以下。ファーストプリントの時間は6.0秒と高速だ。自動両面印刷にも対応し、用紙の節約も可能。インターフェースはUSB 2.0と10/100BASE-TXのEthernetを標準装備する。
トナーカートリッジはメンテナンスが楽なドラム一体型で、平均2100枚印刷可能な標準タイプと、平均6400枚印刷可能な大容量タイプの2種類を用意する。価格は標準タイプが未定、大容量タイプは2万3500円となる。オフィスのプリンターのリプレイスを検討しているなら、候補に入れてはいかがだろうか。