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週アスPLUSを守るFirebox 第1回

週アスPLUSを守るFirebox

下心を隠す管理者、INTEROP TOKYOで赤箱と出会う

2009年09月28日 13時00分更新

文● 志村 拓

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いよいよ週アス+PLUSがオープン!ということでファイアウォールを導入することにあったアスキー・メディアワークスの技術部。予算もないけど、時間もない。でも、せっかく導入するなら冗長化はしたいし、ギガビットにしたいし、ポートは欲しいし……。そんな下心に答えてくれたのがウォッチガード・テクノロジー・ジャパンの最新UTM「Firebox X Peak」だ。第1回はINTEROP TOKYOでの運命の出会いからラックに収まるまでの顛末を追う。

週アス+PLUSのファイアウォールってどうしたっけ?

 我々の新しいサイト「週アス+PLUS」は、もうご覧いただいただろうか?このサイトを立ち上げるにあたり、新たにシステム構築を行った。話が始まったのは、今年(2009年)の初めの頃だ。さまざまなレイヤ(OSI階層モデルでいえば、主にLayer 8 ^_^)での調整に時間を要し、実際に技術部が実際に動き始めたのは、ゴールデンウークが過ぎたあたりだったと思う。

 CMSはASCII.jpやアスキー総研でも運用実績のある自社開発の「CMSjp」を利用する方向で決まり、ハードウェアについては、すでに運用が4年目に入った既存のCMSjpインフラとは別に、新たにブレードサーバを1セット用意することにした。設置場所は、データセンターに借りている数ラックに収容できそうだった。技術部内部で、

ここまでは比較的すんなりと
話しが決まっていった。
 

 ブレストの結果をまとめるようにネットワーク図や機器構成図を描きおこした。稟議書の作成や、ハードウェアの発注を行いながら、何やらモヤモヤとした不安がつのった。その正体が分かったのは、付き合いのある業者からINTEROP TOKYO 2009の招待状が届いた時だった。

ファイアウォールは用意しなくて
よかったんだっけ?

クラスBのファイアウォールとして

 弊社はインターネット黎明期からIP接続していた関係で、「歴史的PIアドレス」と呼ばれるクラスBのIPアドレスを保持、運用している(PIは「Provider Independent」の略)。今回の週アス+PLUSは、ネットワーク図によれば、このネットワークのIPアドレスを利用することになっている。しかし、設置を考えたデータセンターには、ポートの数が限られた(黒っぽい^_^;)ファイアウォールしかない。まあ、4年前の製品ではあるが、性能・容量的にはまったく問題ない。しかし、

GbEのポートが3つしかなく
結構絶望的な状況だった。
 

 週アス+PLUSの公開は、総番長編集長から直々に2009年9月17日と勅令が下っており、おいそれとは変更できない雰囲気。残り3カ月、実際に試行運転の機関なども考えれば2.5カ月といったところだ。機器選定に2週間、発注・納品に3週間、エージング・設定設置に5週間と考えれば、あまり時間な猶予はない。まずは、どんなファイアウォールが必要か、簡単な要求仕様を考えてみることにした。

 会社合併、社屋統合などの関係もあり、整理が遅れていた前述のクラスBのIPアドレスの半分(つまり17ビットマスク)を当該データセンターに回すことにした。今回導入するファイアウォールには、この大量のIPアドレスを利用する機材を守ってもらわなければならない。責任重大なのだ。こうした視点で、考えたRFPモドキが下記のようなものだ。

  • HA構成がとれること
  • GbEポートは沢山ほしい
  • 基本的にはUTMとしてではなくFireWall単体として使う
  • 個々のGbEポート間の通信にフィルタを書きたい
  • できればLayer7も解釈するフィルタも書きたい
  • 安価に越したことはない
  • 今後の利用拡大に向けて、機器拡張ができるとよい

 ほぼ機能要件しか考えられていないが、もう時間がない。後回しできることは後回しだ。せっかくINTEROP TOKYO 2009開催中なのだ。これをプリントアウトして、各社の実機を見て、触って、相談してみよう。

「論よりショーネット」だ。

(次ページ、赤箱キレイ、そうゴーストが囁く)


 

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