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週アスPLUSを守るFirebox 第1回

週アスPLUSを守るFirebox

下心を隠す管理者、INTEROP TOKYOで赤箱と出会う

2009年09月28日 13時00分更新

文● 志村 拓

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Fireboxを即購入、そして少し塩漬け

 自分のゴーストが正しかったことに満足して、海浜幕張の海風に吹かれ、痛む足を引きずりながら帰途についた。会社に戻り、早速(夜な夜な)見積依頼を送り、稟議書を書いた。3台以上買えばロードバランシングもできたが、トップノードとなるFireboxがシングルポイントとなってしまうらしい(これは次のOSのバージョンアップで解決されるという)。

技術者(好き者)としては、
だいぶ後ろ髪をひかれたが
 

 データセンターのネットワークはVRRPで冗長化されていることもあり、今回はアクティブ・スタンバイ冗長構成の2台構成とした。機種は、「Firebox X Peak」のX5500e。ウォッチガードの技術者によれば、X5500eもX6500eもX8500eも中身は一緒であり、契約を変更するだけで、アップグレード可能だということで、まずはスモールスタートすることにした。

この辺りの柔軟性も
魅力的だ。
 

 稟議が通り、機材が届いたのは、気象庁がフライング気味に関東に梅雨明け宣言をした7月の中旬だった。時を同じくして週アス+PLUS用のブレードサーバも届き、いつもは広い技術部内も機材の箱で埋め尽くされていた。人が夜露を凌げそうなゴッツい箱のブレードから手をつけざるをえず、Fireboxの箱はそれから一週間、ひっそりと据え置かれることとなった。

「その後、どうですか?
うまく動いてますか?」
 

 とINTEROPで名刺交換をしたウォッチガードの技術者からメールが届いたのは、さらに一週間後のことだった。「しまった、まだ箱から出してもいない!」メールによれば、都合が合えば設定をお手伝いしてくれるとのこと。正直、渡りに船。ここはご厚意に甘えることにしよう。早速Fireboxを開梱し、社内のマシンルームのラックに仮止め、電源を入れハードウェアのエージング(のようなこと)を開始した。もちろん、IPアドレスやホスト名は黄色いテプラで貼った。

 19インチラックへのマウントは、前面につけるL字のラックマウント金具だけでカンチレバー式に支えるタイプだ。筺体は奥行き362mmと短く、重量も6.25kg程度なので、この方式でのマウントでも筺体が垂れ下がるようなこともない。強いて心配な点を挙げれば、エアフローが筺体の側面から吸気して背面の3つのファンで排気するところだろう。

 というのも、データセンターによっては前面吸気、後方排気が基本となっており、排気が回りこまないように前側のフランジとラック外壁をラバーで塞ぐようなことをしている。たぶん排熱が多いサーバ用のラックであり、こうした小型のネットワークアプライアンスは想定外なのだろう。

 他社のファイアウォールも同じような状態だし、48ポートのスイッチなんぞは前面吸気したくても場所がない。ま、弊社のマシンルームもデータセンタも、エアフローについては、従来通りの寛大な感じ(つまり、なんとなく前や下から入れて、後ろや上に吐くといった感じ)で、他のアプライアンス機器も問題なく動作しているので、心配ないだろう。

マシンルームに仮設された2台のFirebox

 さて、付属品を改めてみると、UTPケーブル2本(緑色と赤色)に加えシリアルケーブル、さらにCD-ROMとQuick Start Guideと書かれた小冊子等が容易されていた。CD-ROMにはHardware GuideというFireboxのハードウェアに関する英文マニュアルがPDF形式で1つ収録されていた。Quick Start Guideは日本語訳のページもあり、Fireboxを使えるようにするまでの手順が7つのステップで書かれている。

 最初にFireboxのシリアルナンバーをウォッチガードのWebページからアクティベートするまでは一般的かと思うが、この次のステップとして書かれている内容がユニークだ。なんと同社のWebサイトからWUIの管理ソフトと元に、FireboxのOSにあたるFirewareをダウンロードする。つまり、出荷直後のFireboxはOSが空の状態のようなのだ。

下手に弄って壊すといけない
 

 と、まるで素人の言い訳で自分を説得して、ウォッチガードの技術者が来るまで、しばし現状維持とすることにした。第2回はいよいよFireboxの設定の様子をお届けしたいと思っているので、乞うご期待。


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