abitからCore DuoとCore 2 Duo(Merom)に対応するMicro ATXマザーボード「iL-90MV」が発売となった。付属のCPUクーラーも独特で、さらにHDMI端子を標準で備える初のマザーボードという点でも注目だ。
Core DuoとCore 2 Duo(Merom)に対応するabit製Micro ATXマザーボード「iL-90MV」 | HTPC向けのマザーボードを意識した製品なのかパッケージデザインもそれを連想させるもの |
「iL-90MV」はチップセットに“i945GT”+“ICH7m-DH”を搭載するCore Duo/Core 2 Duo対応のマザーボード。一応断っておくと、この製品が対応するCore 2 Duoとは今年秋頃の登場が予定されているモバイル向けのCore 2 Duoで開発コードネーム“Merom”で知られるCPU。現在秋葉原でブレイク中の開発コードネーム“Conroe”となるCore 2 Duoが対応するわけではない。
また、すでに他社から販売されている“i945GT”搭載マザーボードでも、すでに“Merom”対応BIOSが用意されているものが多い。今回の「iL-90MV」が特別というわけではないのだが、パッケージやマニュアルなどでCore 2 Duo対応を明記した製品が始めてという点で珍しいということになる。
マニュアルなどでCore 2 Duo対応を明記した製品は珍しい。今年秋頃の登場が予定されているモバイル向けのCore 2 Duoで開発コードネーム“Merom”も使用可能だ | North bridgeを同時に冷却しケース外へ排気する仕組みの“OTES Stream Cooling” |
さてマザーボード本体の仕様だが、最大の特徴となるのはやはりHDMI端子を標準で備える点だ。付属品にはHDMI-DVI変換ケーブルも付いており、South bridgeはインテルViivテクノロジ構成に必須となる“CH7m-DH”を採用。パッケージデザインからもわかるようにHTPC向けのマザーボードを意識した製品といえそうだ。
また拡張スロットの構成はPCI Express x1×1、PCI×2、DDR2 DIMM×2(DDR2-667/533/400、2GBまで)。オンボードインターフェイスには“i945GT”統合のVGA機能のほか、ギガビットイーサネット(Intel/82573L)、8chサウンド、IEEE1394、Serial ATA×2(RAID 0/1)などを搭載している。さらに付属のCPUクーラーは斜めにファンが取り付けられた特殊な形状のものだが、パッケージによるとNorth bridgeを同時に冷却しケース外へ排気する仕組みの“OTES Stream Cooling”を構成するために必要な形状のようだ(バックパネルも排気口が設けられた特殊形状)。
その他スペック的にあえて言うならば、PCI Express x16スロットを持たないためビデオカードの増設が期待できない点。ただこれもHDMIの使用を前提とするならば不要といえそうで、それほど問題にはならないだろう。価格はアークで2万3380円、高速電脳で2万3980円となっている。
最大の特徴となるのはやはりHDMI端子を標準で備える点。HDMI端子搭載のビデオカードでも見られたSilicon Image製コントローラを搭載している |
PCI Express x16スロットを持たないためビデオカードの増設は期待できない | I/O部の構成。バックパネルは排気口が設けられた特殊形状となる |
付属のCPUクーラーは斜めにファンが取り付けられた特殊な形状のも。取り付けもネジ止めとなる | 付属品にはHDMI-DVI変換ケーブルも付いている |