日本電気(株)(NEC)は10日、今年2月に発表されたシンプルモデルの新ブランド“ValueOne(バリューワン)”に、高速CPUやGigabit Ethernet、高い拡張性を備えた上位モデル3製品を追加し、今月25日に出荷開始すると発表した。各製品の主なスペックと編集部による市場想定価格(価格はオープンプライス)は次のとおり。太字は最下位モデルとの違いを示す。なお、従来モデル『ValueOne MT400/1A』『ValueOne MT200/1A』は継続販売される。
『ValueOne MT850/2A』。外観は3機種とも同一 |
ValueOne MT850/2A
- CPU
- Pentium D 820-2.80GHz
- チップセット
- インテル945G Express
- メモリー
- 512MB(256MB×2、デュアルチャネル、PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大4GB
- HDD
- 約500GB(約250GB×2、シリアルATA接続、毎分7200回転、出荷時RAID 0構成)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- 拡張スロット
- PCI Express x16×1、PCI×3、7メディア対応メモリーカードスロット
- ドライブベイ
- 5インチ×2、内部3.5インチ×4
- 通信
- Gigabit Ethernet
- インターフェース
- アナログRGB(D-Sub15ピン)、USB 2.0×7、PS/2×2
- 付属品
- PS/2キーボード、PS/2マウス、ステレオスピーカー
- 本体サイズ
- 幅175×奥行き420×高さ381mm
- 重量
- 約13kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
ValueOne MT800/2A
- CPU
- Pentium D 820-2.80GHz
- チップセット
- インテル945G Express
- メモリー
- 512MB(256MB×2、以下同)/最大4GB
- HDD
- 約200GB(シリアルATA接続、毎分7200回転)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- 拡張スロット
- PCI Express x16×1、PCI×3、7メディア対応メモリーカードスロット
- ドライブベイ
- 5インチ×2、内部3.5インチ×4
- 通信
- Gigabit Ethernet
- インターフェース
- アナログRGB(D-Sub15ピン)、USB 2.0×7、PS/2×2
- 付属品
- PS/2キーボード、PS/2マウス、ステレオスピーカー
- 本体サイズ
- 幅175×奥行き420×高さ381mm
- 重量
- 約12kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
ValueOne MT600/2A
- CPU
- チップセット
- インテル945G Express
- メモリー
- 512MB(256MB×2、以下同)/最大4GB
- HDD
- 約160GB(シリアルATA接続、毎分7200回転)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- 拡張スロット
- PCI Express x16×1、PCI×3、7メディア対応メモリーカードスロット
- ドライブベイ
- 5インチ×2、内部3.5インチ×4
- 通信
- Gigabit Ethernet
- インターフェース
- アナログRGB(D-Sub15ピン)、USB 2.0×7、PS/2×2
- 付属品
- PS/2キーボード、PS/2マウス、ステレオスピーカー
- 本体サイズ
- 幅175×奥行き420×高さ381mm
- 重量
- 約12kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
NECの商品企画担当者は、今回のValueOne上位モデル投入の背景について、いわゆる“シンプルPC”の年成長率が2003年から2004年にかけて127%と高い伸びを見せ、デスクトップパソコン全体の22%を占めるまでに拡大したことを挙げる。その上で、“シンプルPC”を価格別に見ると、5万円以下の製品は減り、5~8万円、8万円以上の製品がそれぞれ増加しているという。従来のValueOneは5~8万円だったため、高性能・高拡張性をもつ上位機種を8万円以上のクラスに投入したと狙いを語った。
主な特徴は、最新チップセットのインテル945G Expressを採用し、上位2製品にはデュアルコアCPUを搭載。メインメモリーはいずれもデュアルチャネルDDR2 SDRAM 512MBを搭載し、最大4GBまで増設可能。最上位モデルはHDD2台構成で合計約500GB(RAID 0)とし、TV視聴・録画などのAV機能を省略した“シンプルPC”ながら高スペックを追求したこと。光ドライブの書き込み速度は、DVD±R DLが4倍速、DVD±Rが16倍速、DVD-RWは6倍速、DVD+RWは8倍速、DVD-RAMは5倍速など。
スペックに現われない内部構造も高品質化しており、マザーボードや電源を供給企業(ベンダー)の標準品をそのまま利用するのではなく、NEC独自の品質管理に基づいた高調波対策を行なってノイズを低減し、ファンも耐久テストを行ない長寿命と安定性を確保したとしている。特にノイズ対策では情報処理装置等自主規制協議会(VCCI)の“クラスB”(10m以内でTVやラジオが使われる家庭内での利用を想定した、電子機器向けのより厳しい基準)に対応。環境対策も考慮して、再生プラスチックや非ハロゲンプラスチック、六価クロムレス鋼板を筐体/シャーシに採用し、マザーボードは鉛フリーを実現している。
筐体デザインも従来のValueOneやVALUESTARシリーズから一新し、横から見ると前面パネルの稜線がX字を描く“X-Line Design(クロスラインデザイン)”を採用。黒とシルバーのコントラストの高さが、(従来のValueOneと比較して)高級感や高品質を表現している、と説明する。
17インチ液晶ディスプレーを組み合わせた“ValueOne G タイプMT” |
なお、NECの直販サイト“NEC Direct”では、同じ筐体を採用してスペックを購入時に変更できるB.T.O.メニューを用意した“ValueOne G タイプMT”を同時に発表している(出荷開始は店頭モデルと同じ今月25日)。価格は最小構成で5万9850円から。直販モデルでは、店頭モデルにはないスペックとして以下の選択が可能となる。
- CPU
- Celeron D 341-2.93GHz
- グラフィックス
- DVI-Dカード(インテル945G Express内蔵グラフィックス機能のDVI-D出力)、GeForce 6200(TurboCache対応)、GeForce 6600 GT
- HDD
- RAIDなしで約80GB/約250GB/約500GB、RAID 0構成で約1TB(約500GB×2)、RAID 1構成で約250GB×2/約500GB×2、RAID 5構成で約500GB×4
- 光ドライブ
- CD-ROM、CD-R/RW&DVD-ROM対応コンボドライブ
- 光ドライブ(2台目)
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- メモリーカードスロット
- なし(省略)
- IEEE 1394
- あり(追加)
- 56kbpsファクスモデム
- あり(追加)
- 外付けスピーカー
- なし(省略)
- 液晶ディスプレー
- 15インチXGA表示、17インチSXGA表示、17インチSXGA表示(SoundVu対応)
- OS
- Windows XP Professional SP2
- Office
- Microsoft Office Personal Edition 2003、同 Professional Edition 2003