テレビチューナ&ビデオキャプチャ機能を持つビデオカードの代名詞となっている“All-in-Wonder”シリーズに、いきなり2万円台という、英語リテール版のRADEON 7500カードと5000円程度しか変わらない魅力的な価格の新モデル「All-in-Wonder RADEON 7500」(以下AIW RADEON 7500)が登場した。16日夕方からリテール版とバルク版の両方がショップ店頭に並んでいる。
AIW RADEON 7500は、先に登場した「All-in-Wonder RADEON 8500DV」(以下AIW RADEON 8500DV)の廉価版という位置づけの製品。もっとも大きな違いはビデオチップで、製品名のとおりRADEON 8500からRADEON 7500へと換装されている。また、DVキャプチャ(IEEE1394)のサポートが省かれ、TVチューナが一般的なサイズのものに換わっている点は一見して気づくところだ。このほか、インターフェイスは前世代品にあたる「All-in-Wonder RADEON」(以下AIW RADEON)と同じ仕様、すなわち、入力専用のボックスで各種入力に対応し、出力は付属のケーブルで行う仕様に戻っている。また、マニュアルが英語のみで、日本語のサポートが行われていない部分もコストカットの影響は出ていると考えるのが妥当だろう。
インターフェイス。IEEE1394端子が省かれている | 付属品のケーブル類。左上が、AIW RADEONとまったく同じ入力専用の外付けボックスだ | |
TVチューナは見慣れた直方体サイズに | 添付ソフトは、ビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio5.0」がある一方で「Mediator 6」は省かれた |
編集部がEntech Taiwan製のTweaker「PowerStrip」で確認した結果 |
一方で、AIW RADEON 8500DV同じように、All-in-Wonderシリーズの並行輸入版らしい“TVチューナのステレオ対応問題”は今回もついて回っている。夕方に入荷してそのままアキバ各店に出荷した代理店の興隆商事でもテストする時間はなかったとのことで、現在のところ詳細は不明。また、AIW RADEON 8500DVがRADEON 8500に対して動作クロックが大きく引き下げられていたのと同様、RADEON 7500のコア/メモリクロック290/230(DDR 460)MHzに対し、AIW RADEON 7500では260MHz/180(DDR 360)MHz。64MB搭載するメモリチップはSamsung製の5ns品で、オーバークロック動作させたとしてもRADEON 7500(290/230MHz)と同等にまで引き上げるのは難しそうだ。
Samsung製のVRAMチップ |
このほか、ワイヤレスのコントローラはこれまでどおりだ |
チップの違いや機能面での制限を考えると、AIW RADEON 8500DVの廉価版というより、AIW RADEONの後継と捉えた方が良さそう。しかしいずれにせよ、TVチューナが付き、MPGE2のリアルタイムキャプチャが可能で、ドルビーデジタル信号の出力に対応し、かつ必要十分の3D性能を持ったビデオカードが手ごろな価格で手に入るのは見逃せないところ。これからオールインワンのビデオカードを購入しようという人にとってはベストの選択肢になるかもしれない。なお、リテールパッケージ版とバルク版の価格差はごく僅か。
All-in-Wonder RADEON 7500(リテールパッケージ) | |
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\25,800 | クレバリー1号店 WonderCity |
\26,980 | コムサテライト3号店 若松通商エルプラザ 若松通商PS/PLAZA |
\27,800 | 高速電脳 |
価格提示なし | TSUKUMO eX. T-ZONE.PC DIY SHOP |
All-in-Wonder RADEON 7500(バルク版) | |
\24,980 | コムサテライト3号店 |
\25,480 | 若松通商エルプラザ 若松通商PS/PLAZA |