米コンパック・コンピュータ社と米インテル社は現地時間の8日、サーバーの消費電力の低減、性能や信頼性の向上、高密度実装などで協力していくことを発表した。
両社は、床面積を効率よく利用し、電力消費を低減すると同時に性能と信頼性を向上させる新たな技術などの実現に向け、協力するとしている。具体的には、コンパックが今年後半に発表を予定している超高密度サーバー・アーキテクチャー“QuickBlade(開発コード名)”に、インテルが夏ごろに発表を予定しているCPU“Tualatin(開発コード名)”(※1)の超低電圧版を採用する。
“Tualatin”の実装などで両社がノウハウを提供し合うことになるが、どこまで協力するのか、たとえばインテルのCPUの設計にコンパックが何らかの形で協力するのかどうか、などは現時点では不明。
※1 “Tualatin(テュアラティン)”は、0.13μmプロセス技術で製造されるPentium IIIプロセッサーのコードネーム。“QuickBlade”は、コンパックが開発中の超高密度サーバー。1つのラックに数百個のCPUを搭載することを目指す。そのためには、低電圧版“Tualatin”のようなCPUが必要になる。
これまで、低電圧、低消費電力CPUは主にノートパソコンなどのモバイル向けだった。しかし、多数のサーバーを設置すれば発熱や消費電力などが無視できないようになり、たとえば米トランスメタ社の低消費電力CPU“Crusoe”が、サーバー用として注目されるようになった。
両社も、インターネットに関連したインフラの増強などによって、サーバーに対する需要が拡大しており、密度やトランザクション当たりのコスト、消費電力に対する要求が厳しくなってきたことが、今回の協業の背景にあるとしている。