クリエイターの注目を集めるAdobe Creative Suite 4。前回のPhotoshop(関連記事)に引き続き、Illustrator CS4で、実際に役立つ機能BEST 5を紹介していこう。
No.1 待ち望んでいた人も多い「複数のアートボード」
Illustrator CS4も他のソフトと同じく、順当な進化を遂げている。中でも広告系のデザイナーには待望とも言えるべき機能が備わった。その名は「複数のアートボード」の実現だ。
従来、Illustratorの1つのドキュメントには、1つのアートボードしか配置できなかった。しかし、デザイナーによっては、1つの書類で4ページのリーフレットのレイアウトを行なう人もいた(ただし、これは出力が面倒になるため、印刷サイドからは嫌われていた方法でもある)。
今回CS4から搭載された「複数のアートボード」機能は、1つのドキュメント内に最大で100個のアートボードを作ることが可能で、それぞれアートボードごとに個別に出力することができる。また、下位バージョンへ保存した際はアートボードごとに1つの書類を作ってくれるため、今までのような面倒なことにならずに済む。実際、8ページ程度のリーフレットなら、InDesignよりもIllustratorで作りたいというニーズは多く、それを反映させた結果が本機能である。
なお、アートボードのサイズはバラバラでも対応できるため、1つのドキュメントに、ポスター、チラシ、チケットといった、サイズの違うアートワークを作ることも可能。同時進行等でウィンドウ間を行き来せずともロゴ等の共通パーツを使い回すことが可能だ。
実際のアートボードができるところを「Movie 1」で見てみよう。いかに自由度が高いかが理解できると思う。なお、アートボードは後から追加する方法の他に、新規ドキュメント作成時に数を指定することができる。
Movie 1
「Movie 2」で分かるように、プリント時にはアートボードを無視して出力することができる他、アートボードを個別に出力することも可能。その際、プレビュー画面で出力するアートボードを選択する。
Movie 2
