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Premiere CS4、開発者が語る魅力はココ!

2008年12月26日 09時00分更新

文● 千葉英寿

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Production Premiumでは新しくXMP メタデータが全面的にサポートされた。また、テキスト化された音声情報の検索、ビデオクリップの検索、著作権管理情報などにも容易にアクセスできる

Adobe Creative Suite 4 Production Premium

 クリエイティブの全領域をカバーする、アドビシステムズのデザインスイートである「Adobe Creative Suite 4」がいよいよ発売開始された。

 その中で放送や映画といった映像分野をカバーするパッケージが「Adobe Creative Suite 4 Production Premium」だ。このところのウェブやモバイル、さらにBlu-rayといった映像環境の進展に対応し、様々なメディアに配信できるハイレベルなビデオやオーディオ、そしてインタラクティブ・メディアの制作にも適したプロフェッショナルな統合映像制作ソリューションへと進化の歩みを進めている。

 また、デスクトップでの4K(3820×2048ドットの超高精細デジタルシネマ)のテープレスワークフローが現実化しており、編集ワークフローの効率化にも対応している。

 米国アドビシステムズ社ダイナミックメディア部門プロダクトマネジメントディレクター、サイモン・ヘイハースト氏に「Adobe Creative Suite 4 Production Premium」とその中核製品である「Adobe Premiere Pro CS4」の製品戦略について聞いた。

高画質を最大限活用できる編集フロー

サイモン・ヘイハースト氏

―― 4Kデジタルシネマの普及による高画質化、業務用ビデオカメラやノンリニア編集システムにおけるテープレス化の流れが加速していますが、御社ではこうしたワークフローの変化についてどのような対応を進めていますか?

ヘイハースト氏 テープレス化は、みなさんをレンズの近くにお連れするものと考えています。

 例えば、Panasonic P2HDシリーズの場合、カメラ側でイメージセンサーの情報をMPEG2に圧縮してP2カードに記録します。編集の際にはここから再びコーディングしなければなりません。このため100%そのままではなく、多少ピクセル情報が劣化してしまいます。その点、Premiere Proでのテープレスワークフローでは(センサー情報に)一切触れずに作業ができます。レンズが見たまま、それに近い形で持っていけるネイティブのワークフローが確立されています

―― RED Digital Cinema Camera Company(以下、RED)と4Kテープレスワークフローにおける協業を発表しましたが。

ヘイハースト氏 REDカメラはRAWフォーマットによる高精細なデジタル映像編集を可能にするものです。REDと4KテープレスワークフローのRAWワークフローでは、Premiere ProやAdobe After EffectsにR3Dファイルを直接インポートでき、RAWファイルデータをネイティブのままで、非破壊編集できます。

 スチルカメラではすべてのフォトグラファーに、RAWファイルが普及していますが、同様に、ビデオ側でもRAWファイルが普及していくだろうと考えています。

業界の革命児! REDカメラの魅力とは

RED ONE

 REDは低価格ながら超高解像度のRAWファイルがキャプチャーできるデジタルビデオカメラを打ち出して、昨年から話題を集めている。12メガピクセル、4520×2540ピクセルの解像度を持つ4Kビデオカメラ「RED ONE」の本体価格は200万円以下とこのクオリティでは超破格だ。

 さらに次世代カメラとして、コアユニットを交換可能なシステム製品として展開する「Scarlet」(固定レンズの3Kとレンズ交換方式の3K、5K、6K)、「EPIC」(レンズ交換方式のみで5K、6K、9K)を用意しており、Premiere Proとの組み合わせは、今後、台風の目となりそうだ。

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