中国が日本の最大の貿易国となったのは昨年のこと(JETRO=日本貿易振興機構による)。お隣の国というだけではなく、ビジネスパートナーとしてのこの国を、我々はどの程度知っているのだろうか? ほぼ知らないと言ってしまってよいのではないか?
しかし、知らぬ存ぜぬではビジネスに差し障る。特に、等身大の彼らを知ってこそ、一緒に働けるというものだ。逆説的だが、ヘンなものを“ヘン”と認めることから理解は始まる。そんな、中国の“変”を集めた本が出版された。
著者であるライスマウンテン氏(実は2人いて、1号/2号と名乗っている)にインタビューを行った。
中国の人との付き合い、特にビジネスに役立つ箇所は?
1号 中国人ホワイトカラーと言えども、考え方や習慣は日本人とまったく異なります。ユルい話題がてんこ盛りな本書ですが、そのひとつひとつに中国人の考え方や行動の仕方が含まれているので、それらを理解すれば、ビジネスでも役立つはずです。
逆に、ビジネス本では絶対に掲載していないような中国人像が読める本になっているので、この本とビジネス本を組み合わせてもらえれば、対中国人・ビジネスで一歩上を行けるものと信じています。もちろん、中国人との会話でのネタ本としても使えます。
2号 一見するとユルい内容には見えますが、実は中国人の習慣や考え方をも知ることができるかと思います。ビジネスに直結するあたりでは、在日中国人の考える日本人像や日本のイメージを分析するページは有用でしょう。あとは対中国のビジネスではぶつかるであろう海賊版。笑える海賊版コレクションも、見方によりますが、1つのキャラクターがここまで多方面で勝手に活躍するのか!と思えるかもしれません。
本全体のテーマは?
1号 タイトル通り、中国の“変な物事”をいろいろと集めてみました。中国は日本に比べてかなり広大なので、地域によって文化・習慣が大きく異なります。中国の田舎へ行くと、同じ中国人でもびっくりするような出来事があったりして、そういうものを集めて一冊の本にしたらおもしろいな、と思ったのがすべての始まりです。
2号 中国の路上観察で見つけた面白いものの紹介です。政治的な難しい話は抜きに、庶民レベルの変な習慣を紹介することで、中国の事前知識がない人でも気楽に読めて笑える本にしました。
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