昔、バーチャでイケイケだった時代を振り返って……
突然だが、3D格闘ゲームの雄といえば、(株)セガの「バーチャファイター」シリーズだ。1993年に初代「バーチャファイター」が発売されて以来、2006年までにアーケード向けに5作がリリースされている。最新作「バーチャファイター5」は、2007年2月にプレイステーション3向けに発売されており、アーケードと寸分違わぬ移植度を誇る。
しかし、確かに人気の高いシリーズではあるのだが、作品を重ねるごとにキャラクターも技も増え、戦術などが高等化していった。その結果、技の返し方やタイミングなど、知識量と経験がそのまま勝ち負けに直結するようになった。もともと、ストイックなゲーム性がウリなため、アーケードでは新規プレイヤーがバーチャに慣れる前に辞めてしまい、プレイ人口が増えにくいシューティングゲームや2D格闘ゲームでも見られた悪循環に陥った現状と言われている。
「昔、若いころはバーチャやってたけど、今はもう付いていけないよ」なんていう、昔はゲーマーだった読者も多いのではないだろうか。そんなアナタにこそオススメしたいのが、今月6日発売予定のXbox 360版「バーチャファイター5 LiveArena」(VF5LA)だ。
オンライン対戦対応で、初心者でも楽しく遊べるバーチャが誕生!
VF5LAはPS3版バーチャファイター5から何が変わったのか、一番の特徴はなんといってもXbox LIVEを介した「オンライン対戦への対応」だろう。
同シリーズでは、Windows版バーチャファイター2、およびセガサターン版「バーチャファイター リミックス XBAND専用版」でオンライン対戦を実現していたが、当時はインターネット回線が常時接続でなかったり、遅延が大きかったりとインフラが未整備で、その後オンライン対戦に対応したバーチャは発売されていなかった。
では、「オンライン対戦に対応すると何が良くなるのか」ということを突き詰めていこう。まず考えられるのは、当然ながら「自宅にいながらバーチャの対戦ができる」ということ。次に「近いレベルの相手と、気軽に対戦できる」ということが挙げられる。
例えば、街のゲームセンターに立ち寄って、「バーチャの練習がしたいなー」と思っても、対戦相手は初段から十段までの“段持ち”や、“強者”や“名人”など段を卒業した熟練者ばかり、ということが多々ある。練習したてで白帯の初心者にとっては、一方的に攻められるだけで、なんの練習にもならない場合がある。初心者ももちろんいるだろうが、近所のゲームセンターだけで出会えるのはごく稀であろう。
オンラインでの対戦なら、そんな時でもパパッと相手を検索するだけで、自分のレベルに合った相手を見つけることができる。もちろん、プレイする時間帯によっては、相手がいない場合もあるかもしれないが……。
また、「同じようなレベルの相手と戦える」ということは、昔プレイしていたけどもう付いていけないなぁ、と思っている同じような人とも戦える、ということだ。何も最初から強くなくてもいいし、ゲームセンターで戦っている人たちのようにガムシャラに強くならなくてもいい。もっとユルく遊ぶ道も残されているのが、オンライン対戦なのだ!