生成AIの普及にともない、世界規模でデータセンターの建設ラッシュが起きているが、同時に、地域住民との摩擦も生じている。
2026年9月28日のロイターの報道によれば、豪州では、同国最大の不動産会社グッドマン社が、シドニーの郊外でデータセンターの建設計画を撤回した。この建設は、住宅街近くの土地が建設用地だったため、住民から激しい反発を受けたという。
日本では、茨城県つくば市内のデータセンター建設計画に対し、住民の反対運動が起きていると報じられている。この開発計画も、豪州のグッドマン社のプロジェクトだ。11月3日に投票を控える米国の中間選挙でも、一部の州でデータセンターの建設が争点になっている。
生成AIの開発とサービスの提供には、膨大な計算能力が必要であるため、大規模なデータセンターの建設が欠かせない。IT大手各社が激しい開発競争とシェア争いを繰り広げる中、次第にデータセンターの負の側面が注目されるようになってきた。
データセンターで電気料金が上がる?
データセンターの何が問題なのか。米国などの事例を見ると、電力、水、騒音、排気などが争いの原因となっているようだ。
米国の電力業界専門のウェブメディア、ユーティリティ・ダイブによれば、送電網を運営する機関が発電事業者を対象に、電力の入札を行っているが、近年、こうした電力の入札で落札価格が上昇している。データセンターの電力需要が増加したことが影響したとみられている。入札で上昇した電力の価格は最終的に、地域の住民の電気料金に跳ね返ることになる。
別の電力業界の専門ウェブメディア、パワー・マガジンは8月4日、米テキサス州では、大規模な電力を使う企業は、送電網の運営機関に対して事前に申請をするのだが、接続を待っている需要の9割がデータセンターだったと報じている。このため、テキサス州の知事は住民が優先だとして、申請を行った企業について監査を実施するよう命じた。
マレーシアの英字紙ザ・スターは9月26日、インドネシアのバタム島で起きたデータセンターに対する、住民の抗議行動を取り上げている。この島では、住宅地では断水が起きているのに、データセンターへの給水は続いているとして、住民数百人が、データセンターがある経済特区の管理事務所に抗議したという。
米国では、データセンターの騒音と排気を巡る訴訟も起きている。
豪州で、データセンターの建設が取りやめに
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