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ソフトバンクのIoT 活用事例

1日1回送信だからこそ妥協できない「通信の確実さ」。マルチキャリア対応SIMで課題を解消

電池交換なしで4年稼働! YEデジタルのタンク残量見える化サービス「みるタンク」を支える1NCE

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: ソフトバンク

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YEデジタル デジタルソリューション本部 IoT製品開発部 部長の高井淳至氏(右)、同部 「みるタンク」開発リーダーの朴 金姫氏(左)

 IoTやAI、業務システム、IT運用支援サービスで、顧客企業の事業拡大とDX推進に貢献するYEデジタル。同社が開発/提供する「みるタンク」は、農場や工場などのタンク内にある液体の残量をセンサーで自動計測し、クラウド上で遠隔監視できるIoTソリューションだ。2020年から提供されており、これまで5000基以上のタンクへの導入実績(2026年8月現在)を持つ。

 2026年9月、このみるタンクがモデルチェンジを発表した。新モデルでは、接続可能なセンサーを拡充してより幅広い監視用途に対応したほか、4G/LTEモジュールをアップグレードして通信性能も向上させた。ここで通信回線に選ばれたのが、ソフトバンクがアジア19カ国/地域で独占販売パートナーを務める1NCE(ワンス)のIoT向けSIMである。

 今回は、みるタンクの開発に携わったYEデジタル IoT製品開発部 部長の高井 淳至氏、開発リーダーの朴 金姫氏に、同ソリューションの狙いや特徴、そして新モデルで1NCEを採用した理由をうかがった。

「みるタンク」のゲートウェイデバイス(画像出典:YEデジタル)

タンク残量を遠隔監視できる「みるタンク」がもたらす効率化

 YEデジタルは、産業用ロボットや制御機器の大手メーカーである安川電機の関連会社(持ち分法適用会社)だ。安川電機のIT部門が独立する形で1978年に設立され、ソフトウェアやIoT、AIといった技術を強みとしている。

 現在のYEデジタルのビジネスは、物流DXやソーシャルIoT、AIを扱う「IoTソリューション事業」、ERPやデータ連携基盤などの導入を手がける「ビジネスソリューション事業」、IT運用支援/アフターサービスを提供する「サービスビジネス事業」の3本柱で構成されている。

 「このうち、わたしが所属するIoTソリューション事業では、物流システムの制御や自動化を行うWCS/WESなどを取り扱う『物流DX』と、社会インフラの課題解決をIoTとデータで支援する『ソーシャルIoT』という2つの領域を手がけています」(高井氏)

 今回紹介するみるタンクは、ソーシャルIoT領域のソリューションだ。燃料タンク、薬品タンク、貯水タンク、ガスボンベなど幅広いタンクに対応しており、センサーが自動計測したタンク内の残量を、クラウド上で遠隔確認できる。

タンク残量遠隔監視ソリューション「みるタンク」の概要(画像出典:YEデジタル)

 「導入台数が最も多いユースケースは、農場のビニールハウスで暖房に使う重油タンクの残量把握です。ある地域では約2000基のタンクを管理されており、従来は残量確認のための巡回業務や配送業務が大きな負担になっていました。みるタンクを導入し、各地に点在するタンクの残量がすべて遠隔監視できるようになったことで、配送の労力が40%削減されました」(朴氏)

 みるタンクでは、タンクの設置場所とそれぞれの残量、配送トラックの積載可能量に基づいて、AIが最適な配送ルートを算出する機能も標準提供されている。これにより、トラック配送業務を効率化、そして配送燃料費の節減が実現する。

通信方法も工夫して実現した「電池交換なしで4年間稼働」

 みるタンクでは、タンク残量の遠隔監視に必要なデバイスとサービスをまとめて提供している。具体的には、タンクの残量を計測するセンサー、そのデータをクラウドに転送するゲートウェイデバイス、データを蓄積して分析/可視化するクラウドサービス、さらに運用のアフターサポートサービスといったものだ。

 タンクの内容物に応じて選べる複数種のセンサー、前述した配送ルート最適化や残量アラートといった機能を備えるクラウドサービスなど、みるタンクは現場ユーザーのニーズに基づくさまざまな特徴を備える。そのうえで、最大の特徴は「バッテリー駆動で長期間使えるゲートウェイデバイス」だと高井氏は説明する。

 「みるタンクは、もともと『電源がない場所でもタンク残量がセンシングできる』ことを目標に開発したソリューションです。そのため、バッテリーで駆動し、なおかつ長期間メンテナンスフリーで使えるデバイスとして設計されています」(高井氏)

 消費電力を抑えてバッテリーの保ちを良くするために、さまざまな設計上の工夫が凝らされている。デバイスからクラウドへのデータ送信頻度を少なく設定しているのもそうした工夫のひとつだ。

 朴氏によると、標準設定である1日1回のデータ送信の場合は「電池交換なしで4年間は使える計算です」という。通信頻度を上げればこの期間は短くなるが、タンクの残量はそう急激に変化するものではないため、一般的な用途であればこうした低頻度の通信で十分だろう。

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