このページの本文へ

思った以上にいいことだらけ! 録音できるAIリング「Vocci」に可能性を感じた!

2026年10月20日 09時00分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Vocciは指輪型のボイスレコーダー

 さて、リング型のガジェットというと、一般的には「スマートリング」を思い浮かべる人が多いと思います。心拍数や睡眠の状態といったヘルスケアデータを取得して、健康管理に役立てられるもの。あるいは決済機能を装備して、タッチで支払いが完了するタイプのものです。

 Vocciはこれらとは異なる機能を持ったリングです。

 見た目は慣れ親しんだ指輪なのですが、中には5メートル先の会話までしっかりと拾える高性能なMEMSマイクを備え、録音とその文字起こしができる製品になっています。録音によって、日常のやりとりや会議・打ち合わせのログを集め、AIを使うことで、そのログを後から分析したり、問題解決に活用できる。そんなAIデバイスがVocciなのです。

Vocciの解説イラスト

 チタンを使用したリングの見た目はとてもシンプル。本体も軽く、着けているのを意識せず、普段から持ち歩けます。IP67の防塵防水性能を備えているので、手洗いはもちろん、シャワーを浴びる際にも外す必要はありません。タフさも兼ね備えたデバイスです。

充電ケースが用意されており、一緒に持ち運べば2回の充電ができる。

 本体には64MBのメモリー、そしてスマホアプリと接続するためのBluetooth通信機能が内蔵されています。リング単体でも8時間以上の録音ができ、スマホにつなげない状況でも、長時間の会議や一日がかりのイベント取材をこなすことができます。

 常に身に着けて持ち運び、日常会話やミーティングなど、必要と感じたタイミングですぐに録音を開始。これをクラウドにアップすれば、その内容がすぐにテキスト化されていきます。

Vocciのリングで録音したデータはクラウドに集約され、テキスト化やテンプレートに沿った内容に要約される。

 最近のAI議事録サービスでは一般的ですが、このデータはアップと同時に解析され、「決定事項」や「次に実行するアクション」などをまとめた「要約」が作成されます。

 これを見れば、何を聞き、何を話し合ったかの内容を簡単に振り返ることができるほか、「Vocci AI」という専用のAIチャットもあり、プロンプトを打ち込んで、深掘りしていくこともできます。新しい気づきを得たり、資料作成に役立てたりすることができるデバイスなのです。

Vocciアプリ

「Vocci AI」の画面。録音した内容をプロンプトで深掘りしたり、資料作成に活用していくことも可能だ。

ボタンをダブルクリックするだけで済む、シンプルな操作感

 Vocciの操作方法は極めてシンプルです。録音は本体のボタンをダブルクリックすると始まり、もう一度ダブルクリックすると止まります。録音中はリングのLEDが白く光り、録音が進んでいるかどうかを確認できます。

 録音時にはマーカー機能も利用できます。これは、録音中に重要だと思った際にボタンをシングルクリックすると、その部分に目印を付けられる機能です。その内容は、アプリの「ハイライト」の項目にまとめられ、簡単に参照できます。

 AIの提案ではなく、個人的に重要だと思ったポイントを振り返ったり、ここは後で重点的に聞き直そうと思った場合に便利です。

 クラウドへのアップロードについても自動で進むので、面倒さがありません。アプリでスマホとリングのペアリングさえ済ませておけば、録音した音声データが自動的にVocciのクラウドに登録されていきます。(通信がオフラインの状態で録音した場合やVocci単体で使用していた場合は、接続できたタイミングで開始)。

アプリの下側には「Vocci AI」や「セッション」といったタブがある。

 同時に文字起こしや要約の作成も進み、結果はアプリの「セッション」のタブで一括管理が可能です。セッションのタブをタップすると、AIが会話内容から自動で作ったタイトル、内容の要約、録音日時、録音時間といった情報が録音ごとに表示されます。

 ここで気になるセッションをタップすると、文字起こし全文の確認が可能です。

 文字起こしのテキストは、話者認識がなされ、4〜5行ほどの読みやすい長さで区切られています。このテキストをタップすると、該当する部分の音声をすぐに再生できます。また、録音中にハイライトした場所は、別のタブ(ハイライト)にまとめられているので、スピーディーに探せます。

文字起こしのイメージ

 英語や中国語など、日本語以外の言語にも対応しています。文字起こしの言語を「Multi Language」にしておけば、言語を自動で判別し、その言語での書き起こしをしてくれます。

 さらに「メモ」のタブを開くと、「概要」「キーポイント」「未解決事項」「チャプター」といった項目でAIが整理したサマリーを見ることができます。長い会議や研修/セミナーのあとも、ここを見れば数分で要点を復習できますし、AI設定にユーザーが指示を入れておくことで、自分の属性や目的に合ったフォーマットにカスタマイズすることも可能です。

要約のイメージ

 アプリのメニューには、文字起こしのやり直しやファイルのエクスポート、タイトルの編集、ピン留め、タグ付けといった機能も用意されています。これらを活用すれば、登録したセッションを整理したり再利用したりする際に便利です。

次のアクションを抽出、多言語にも対応

 また、下に並んだアイコンから「インボックス」タブを選ぶと、会話の中からAIが見つけてきたTo Do(やることリスト)を確認できます。ここも自分のタスクだけをピックアップさせたり、完了したタスクの表示期間を変えたりと、自分好みにカスタマイズでき、自動で追加されていきます。

 「ファイル」タブでは、チャットファイルだけでなく、元の音声データや作成したメモをまとめて確認できます。

 さらに「AI設定」では、自分の職業や好みの書式、守ってほしいガイドラインなどを登録してAIを自分用にカスタマイズできます。

 AIやクラウドサービスとの連携性も高く、「コネクタ」機能を使えば、500以上の外部アプリとつないで自動化処理を組むことも可能です。設定によっては位置情報に合わせた質問もできますし、音声が入っていない不要なセッションを隠す機能や、過去のやり取りを学習して要約を最適化する機能も備わっています。

コネクタ機能で対応できるアプリ。増え続けており、原稿執筆以上では500を超えていた。

 これらの機能を利用できる時間や回数は、料金プランごとに異なり、無料の「Starter」プランでは、毎月300分の文字起こしと30回のAIチャットが試せます。たっぷり使いたい人は有料の「Plus(月額3000円/年額2万2000円)」や「Pro(月額6000円/年額4万4000円)」に契約するといいでしょう。

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

  • 角川アスキー総合研究所

MSIが変える、未来のクリエイターを育てる教育環境

アスキー・ビジネスセレクション

ピックアップ