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東京・大阪間に相当 データ保全性を維持した業務継続を実機で確認

600km超離れたデータセンター間でシステム全体を「完全自動復旧」 日立・NTTドコビジらが実証に成功

2026年08月31日 14時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 日立製作所(以下、日立)と日立ヴァンタラ、NTTドコモビジネスの3社は、2026年8月28日、レッドハットと日本オラクルの協力のもと、東京・大阪間に相当する600km超離れたデータセンター間において、災害発生時にアプリケーションを含むシステム全体を“完全自動復旧”させる共同実証に成功したと発表した。データの保全性を維持したまま業務継続できることを確認した世界初の実証になるという(2026年8月時点)。

 相次ぐ激甚災害や高度化するサイバー攻撃への対策として、遠隔地間でリアルタイムにデータを同期し、即座に業務を再開できるようにするBCP(事業継続計画)の構築が急務となっている。しかし、従来の仕組みではデータの同期はできても、仮想化基盤やOS、データベースといったシステム全体を一気通貫で自動復旧させるのは、その複雑さから困難であった。

 今回の実証では、NTTドコモビジネスの高速大容量・低遅延なネットワーク「IOWN APN」と日立のストレージ仮想化技術を融合した長距離データ連携ソリューション「Borderless Data Share」を利用。さらに、「Hitachi Virtual Storage Platform One Block」「Red Hat OpenShift Virtualization」「Oracle AI Database」を組み合わせて、ストレージ、仮想化基盤、データベースからなる統合環境を構築している。

 主サイトで障害が発生した際には、「Red Hat OpenShift」の高可用化機能からの要求で、日立ヴァンタラの「Hitachi Storage Plug-in for Containers」が即座に連動し、障害の検知から副サイトへの切り替え、OSやデータベースの起動までを自動化する。

災害発生時に完全自動復旧する統合環境の実証構成イメージ

 実際に主サイトでシステム停止が発生したことを想定して検証を行った結果、Oracle AI Databaseの起動・リカバリ処理を、データの一貫性を維持したまま2分弱で完了させ、各プロセスを効率化することでわずか約10分での早期業務再開を実現した。

 また、600kmを超える長距離環境下においても、システム切り替え後もデータの一貫性を維持しながら、副サイトでデータベースの稼働を再開できることを確認。ストレージからデータベース、アプリケーションまで、システム全体でデータ保全性を維持し、主サイトが停止した場合でも、データの一貫性を保った状態で副サイトから業務を継続できることを実証している。

 さらには、この遠隔地間において、Red Hat OpenShift上で稼働するマイクロサービス間のリアルタイム連携の実現性を確認しており、遠隔地に分散したシステムを一体的に運用できる災害対策を考慮したコンテナアプリケーション基盤の適用について見通しを得ている。

 各社は今後、本実証で培ったノウハウを活用し、金融分野をはじめとするミッションクリティカルな領域への適用拡大を検討。パートナー企業との連携を深め、事業継続を支える実用的な災害対策ソリューションの提供を目指していく。

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