PowerToysの最新バージョンでは小粒ながら便利な機能が追加
Windows 11の使い勝手を上げるMicrosoft製のユーティリティとして「PowerToys」がある。過去には、ここに含まれる機能がWindowsの正式機能として取り込まれたこともある。
そのPowerToys、従来は安定版とプレリリース版が提供されていた。しかし、今回紹介するバージョンからは「正式版」と「プレビュー版」が明確に区別され、アップデートのときに「安定版」か「Insider版」(プレビュー版)を区別してできるようになった。
現在のPowerToysは、Microsoftストアからのインストールが可能で、プレビュー版を使いたい場合には、正式版をインストール後に設定を変更して、プレビュー版のチャンネルに切り替えられる。
PowerToysの全般設定の「バージョンと更新プログラム」→「更新プログラムチャンネル」で、安定版かInsider(プレビュー版)を選択できる。以後のPowerToysの自動アップデートは、指定されたほうの最新リリースで実行される
現在の安定版は「Release v0.100.2」(日本時間2026年6月26日)で、プレビュー版は、Preview v0.101.2312.0(同8月19日)である。本記事ではこの2つのバージョンで比較をした。
カレントアプリのウィンドウをショートカットで切り替える
「ウィンドウホッパー」
PowerToysは、複数の独立した「機能」を持っている。これを「ユーティリティ」と呼んでいる。そしてPowerToys自体は「ユーティリティのコレクション」という位置づけだ。なお、各ユーティリティは名称が英文のままのもの、日本語訳されているもの、英文をカタカナ表記にしたものが混在している。ここでは原則として、PowerToys側での表記に合わせている。
今回新しいユーティリティとして、「ウィンドウホッパー」(Window Hopper)が追加された。公式のドキュメントなどには何も記載がなかったが、最新プレビュー版のリリースノートに初めて解説が載った。
ウィンドウホッパーは、現在アクティブなアプリケーションのウィンドウ間を移動するショートカットを提供する。同様の機能はタスクバーアイコンのキーボードショートカットにもあるが、タスクバーの最初の10個のアプリに限られるなど制限がある
これは、現在のカレントアプリケーションの複数ウィンドウを切り替えるもの。たとえば、エクスプローラーのウィンドウを複数開いていれば、ウィンドウホッパーを使って、ウィンドウ間を行き来できる。既定のショートカットは「Alt+@」(順方向)、「Alt+Shift+@」(逆方向)である。
エクスプローラーのウィンドウ間でファイルコピーなどをする際に、行き来が簡単になり、操作をすべてキーで完結できるようになる。
AIを使って、クリップボードの内容を変換する「Advanced Paste」
Copilot+ PC用のPhi Silicaに対応
もう1つの新機能は、AIを使って、クリップボードの内容を変換して貼り付ける「Advanced Paste」で、Copilot+ PC用に作られたPhi Silicaに対応している。
Phi Silicaは、Copilot+ PCが持つNPUを使いローカル推論をするAIモデルだ。このため、Copilot+ PCでしか利用できないが、オフラインでも利用可能で高速な推論が可能だ。
なお、Foundry LocalやOllama経由でのローカル推論は、v0.96.0で対応している。これらの場合、NPUを使わず、CPUのみで推論をするAIモデルを利用することも可能だ。ただし、NPUやGPUを使う場合に比較して、AIモデルの推論速度が低くなる。このため、あまり規模の大きなAIモデルでは、動作がゆっくりになってしまう可能性がある。
筆者が試した感じでは、生のAIモデルを直接利用したとき、Ollamaでは、qwen3.5あたりが待ち時間と性能のバランスが取れる感じだった。もちろんプロンプトにもよるが、多少待たされるが我慢できないほどでもなかった。
なお、Foundry LocalやOllamaの場合、Advanced Pasteを起動する前に、AIモデルを起動しておく必要がある。
たとえば、Ollamaでqwen3.5を起動するなら、コマンドラインで
ollama launch opencode --model qwen3.5
としてqwen3.5のダウンロード、起動しておく。
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