AnthropicのClaudeは、日本の社会インフラや、大企業システムに組み込むためのコアパーツになりつつある。
富士通は5月27日、Anthropicとの戦略的パートナーシップ契約締結を発表。同社のAI「Claude」を社内活用と顧客向けソリューションの両面に組み込む方針を示した。日本企業のAIトランスフォーメーション、官公庁、金融、ヘルスケア、防衛などのサイバー防御の強化を狙う。
具体的には、Forward Deployed Engineer(FDE)モデルの強化に使用する。顧客の現場に入り、業務の中身を見ながら、AIのユースケース設計から実装、定着までを短期間で進めるという。人とAIが協業して迅速に対応する次世代のセキュリティ運用モデルの構築も進める。
発表から8日前の5月19日、日立製作所もAnthropicとの戦略的パートナーシップを発表し、社会課題を解決する事業モデル「Lumada 3.0」を強化するとしていた。日立側は「フィジカルAI」を打ち出し、工場、鉄道、電力設備、保守現場といった物理世界に焦点を当てていた。
一方の富士通は、FDEとセキュリティ、自社AIとの組み合わせを強調した。Palantir社などとの提携で培った現場実装のノウハウをClaudeにつなぎ、独自モデル「Fujitsu Kozuchi」や「Takane」とあわせて、顧客ごとにAIの組み合わせを設計するという方向性を示している。
富士通とAnthropicの提携は、AI時代のSIerの再定義に近い。日立が示したフィジカルAI路線と並べると、日本の大手ITは、Claudeを社会インフラや企業運営を動かす部品として扱い始めたことがわかる。
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