国産の充電器は、思ったよりずっと大きな挑戦だ。
CIOは4月27日、創業10周年の節目に「国産充電器プロジェクト」を始動した。日本工場を介した製造に挑み、熱設計や出力の安定性、部品選定まで見直したUSB充電器の開発を目指す取り組みだ。
CIOはこれまで海外のパートナー工場と製品をつくってきたが、ユーザーから「いつか日本で作ってほしい」という声が多く寄せられたという。10周年というタイミングで、その期待に向き合う形になった。
ただし、国内生産は簡単ではない。CIOは2025年から日本の産業の実態を確認するなかで、設備やノウハウの面で大きなハードルがあると説明している。ロケーションを日本に変えるだけでは済まず、段階的に協力先を増やしながら、できることを広げていく必要があるという。
狙いは、出力を落とさずに使い続けられる充電器だ。小型USB充電器は発熱しやすく、高出力をうたっていても、熱によって出力が下がることがある。プロジェクトでは、サーマルマネジメントに詳しいYouTuberのイチケン氏とともに、安心して使い続けられる熱設計を目指す。
プロジェクト発足のきっかけの1つには、CIOの「NovaPort SOLOⅡ 65W」をめぐる反響もあった。2025年7月の発売後、イチケン氏による分解・検証をきっかけに、サーマルスロットリングに関する仕様が話題になったという。そこで寄せられた「小ささだけでなく、電力降下しない充電器も作ってほしい」という声が、今回の構想につながった。
CIOでは新プロジェクトにあたって、可能な限り国内メーカーの部品を採用する形での実装にも挑戦するとしている。見える外側だけでなく、コンデンサーやトランス、パワー半導体といった中身まで含めて、どこまで国内の技術を使えるかを探るプロジェクトになる。
国産充電器と聞くとやや懐かしい響きもあるが、小型・高出力化が進んだUSB充電器を、どこまで安心して長く使えるものにできるかということがプロジェクトのテーマだ。単なるアニバーサリー企画というより、次のものづくりに向けた足場づくりという意味合いが大きそうだ。
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