GoogleのAIグラスをMWCで体験! メガネに映る地図とGeminiの実力は高し
2026年03月04日 15時00分更新
スマホを出さずにナビもAI検索もこなす
プロトタイプグラス
MWC Barcelona 2026のGoogleブース「Android Avenue」で、Android XRを搭載したスマートグラスのプロトタイプを体験した。Googleがこのグラスを一般来場者に公開するのは今回が初めて。
外観はクラシックなスクエア型の黒縁フレームで、普通のメガネとほとんど変わらない。右レンズにカラー対応の導光板ディスプレイを内蔵し、右テンプルの外側にはタッチパッドを備える。カメラ、マイク、スピーカーも組み込まれており、処理はペアリングしたAndroidスマートフォンが担う。重さは数値の開示こそなかったが、かけた瞬間にずしりとした感覚はなく、普段使いのメガネに近い装着感だった。度付きレンズにはクリップオンで対応する。
デモは約10〜15分の構成で、4つの機能を順に試した。最初はマルチモーダル検索だ。テンプルのタッチパッドを2秒間長押しするとGeminiが起動する。目の前に置かれたレコードのジャケットに視線を向け「このアルバムの曲を再生して」と話しかけると、数秒後にスピーカーから音楽が流れ始めた。カメラが捉えた画像をGeminiが認識し、YouTube Musicと連携して楽曲を再生する仕組みだ。
次に試したのがGoogleマップのナビゲーションだ。正面を向いていると、レンズの右上あたりにターンバイターンの案内カードがすっと表示される。頭を下に傾けると地図が現れ、タッチパッドを前後にスワイプすると地図の拡大・縮小もできた。スマホを取り出さなくても目的地まで歩ける。案内カードと地図の切り替わりはなめらかで、視線移動に合わせた表示の出し入れは自然だった。
3つ目はAI画像生成の「Nano Banana」だ。「写真を撮って」と音声で指示すると、カメラが起動してプレビューがレンズ内に表示される。続けて「これをアニメ風にして」と日本語で指示を出すと、画像がクラウドで加工され、数秒後にレンズ上でプレビューできた。サイバーパンクやクリスマスなど、テーマは自由に指定できるという。
最後はリアルタイム翻訳だ。デモ担当者がスペイン語で「Hola,como estas」と話しかけると、数秒もしないうちに日本語の音声がスピーカーから流れた。続けてペルシャ語でも試したが、こちらもほぼ即座に翻訳される。対応言語は設定で切り替えられる。海外出張や旅行で、目の前の相手が何を言っているかがメガネ越しにわかる体験は、スマホの翻訳アプリとは没入感が違った。
現時点ではプロトタイプのため、デバイスの近接撮影は制限されていた。製品版の仕様や価格は未発表だ。Googleは2026年中にディスプレイなしのオーディオ専用モデルを先行投入し、今回のようなディスプレイ搭載モデルも、その後に続く計画だと複数の海外メディアが報じている。
10年前のGoogle Glassは時代を先取りしすぎた。Geminiとの統合で実用性がぐっと上がった今回のプロトタイプは、そのリベンジといえる。競合のMeta Ray-Ban Display Glassesは799ドル(約12万6000円)で発売済みだが、Googleはナビゲーションや画像生成まで含めたAI体験とアプリのエコシステムで差別化を図る構えだ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第42回
スマホ
「通信速度ランキングには合わせない」KDDIがスコアより実際のサクサク感を重視する理由 -
第41回
スマホ
NTTデータがMWC26で示した法人向けAIエージェントの現在地 3領域で実用段階に -
第40回
スマホ
大阪・堺の元液晶工場が日本の未来を救う!? KDDIの規格外なAIデータセンター戦略とは? -
第39回
スマホ
ドコモは「絶対に繋がる」未来を作る! 災害時はAIが自動でネットワークを構築 -
第38回
スマホ
ドコモの新AIエージェントは、dアカウントの情報で最初からユーザーのことを知っている -
第38回
スマホ
終わったわけじゃない。NECが従来型ハードを捨て、6GとAIに経営資源を集中させる理由 -
第37回
スマホ
「画面見すぎ」で目が辛い現代人を救う! 電子ペーパーライクなTCLの独自ディスプレーが有機ELに進化 -
第36回
スマホ
日本の叡智が集結! 液晶アンテナから小型電波暗室まで、MWCで見た日本発の通信技術3選 -
第35回
スマホ
通信業界だけではもう限界? ドコモが6Gでインフラ企業と「業界を超えたタッグ」を組みたい理由 -
第34回
スマホ
【ド変態】バッテリーも重ねて増量! TECNOの厚さ4.9mm「合体スマホ」にガジェット好き歓喜! -
第33回
デジタル
5年ぶりのランニングウォッチも! MWCで見つけたHUAWEIの激アツ最新ガジェット - この連載の一覧へ











