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Anthropic CEO、国防総省の圧力に反発「良心に反する要求には応じない」

2026年02月27日 09時15分更新

文● G.Raymond 編集●ASCII

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 AIと軍事利用を巡る線引きが、米政府とAI企業の間で改めて焦点となっている。

 Anthropicを率いるダリオ・アモデイ氏は2月27日、米国防総省との協議を巡る声明を公表した。国家安全保障分野での協力を継続する姿勢を示す一方で、大規模な国内監視と完全自律型兵器への利用には応じないと表明している。

 同社はこれまで、米政府の機密ネットワークや国立研究所にAIモデルを展開し、情報分析や作戦計画などで活用されてきたと説明。また、中国共産党と関係する企業による利用を遮断するため、数億ドル規模の収益を放棄したほか、半導体の輸出規制強化も訴えてきたと説明した。

 その一方で、AIによる大規模な国内監視は民主的価値と両立せず、標的選定と攻撃を完全に自動化する兵器を支えるには、現行の最先端AIは信頼性が不十分だと指摘した。

 声明によれば、国防総省は「あらゆる合法的利用」に同意し、これらのケースにおける安全措置を撤廃するAI企業とのみ契約すると表明している。

 同社が安全措置を維持する場合、同省のシステムから排除すると脅しているほか、同社を「サプライチェーン上のリスク」に指定する可能性にも言及した。この呼称はこれまで米国の敵対勢力に対して用いられてきたもので、米国企業に適用された前例はないとされる。さらに、安全措置の撤廃を強制するため国防生産法を発動する可能性も示唆しているという。

 アモデイ氏は、同社を安全保障上のリスクと位置づける一方で、主力モデル「Claude」を国家安全保障に不可欠とみなすのは本質的に矛盾していると批判。そのうえで、「良心に反して要請に応じることはできない」として、立場を崩さない考えを示した。

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