動画再生で16時を超えました
インテルの次世代CPU「CoreUltra3」の速度と駆動時間を計ってみた=新「MousePro G4」実機レビュー
2026年02月09日 00時01分更新
マウスコンピューターは、ビジネススタンダートノートPC「MousePro G4-I7U01BK-F(Copilot+PC)」を発売した。この新G4はPantherLakeことインテルの次世代CPU「Core Ultraシリーズ3」を採用したニューモデルだ。
CoreUltra3は、最大49TOPSのAI処理能力を備えるNPU「Intel AI Boost」を内蔵。より効率よくオンデバイスでのAI処理が実行可能で、省電力性能も強化されている。もちろんCopilot+PC規格に適合しているので、マイクロソフトからリリースされているCopilot+PC向けAI機能を利用可能だ。
マウスコンピューターから試用機を借りたので、詳細なスペック、外観の特徴、使い勝手、そして気になる最新プロセッサーのパフォーマンスまでじっくりと検証していこう。
次世代インテル「Core Ultraシリーズ3」採用の
14型モバイルノート
新G4は、OSに「Windows 11 Pro 64ビット」、プロセッサーにPantherLake世代の「インテル Core Ultra 7 355」(8コア[Pコア×4、LPEコア×4]、8スレッド、最大4.7GHz、25W[12~55W])を搭載する。メモリーは16GB(LPDDR5X-6800)、ストレージは500GB(PCIe Gen4x4接続SSD)を内蔵で25万6080円だ。「Core Ultra 5 325」搭載モデルは16GM+500GBで23万0780円である。
ディスプレーは14型WUXGA液晶で1920×1200ドット、400ニト、sRGB比100%、ノングレアを装備。ディスプレー上部には500万画素ウェブカメラ(顔認証対応)、アレイマイクを内蔵している。
インターフェースはThunderbolt4(40Gbps、USB Power Delivery、映像出力対応)、USB3.2 Gen2(10Gbps、USB Power Delivery対応)、USB3.2 Gen1(5Gbp)、USB3.2 Gen2(10Gbps)、HDMI、microSDメモリーカードスロット、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi7、Bluetooth 6をサポートしている。
本体サイズは314×224×18.3mm、重量は約933g。55Whのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は動画再生時約13.5時間、アイドル時で約23.5時間と謳われている。
本製品はストレージのカスタマイズは可能だが、メモリーはオンボード搭載となっており、選べるのは16GBと32GBのみでメモリー増設には対応していない。オフィスアプリのみを使うのであれば16GBメモリーでも問題ないが、クリエイティブ系アプリを利用する予定があるのなら32GBメモリーを選ぶことを強くお勧めする。
右側面には3.5mmコンボジャック、USB3.2 Gen1、microSDメモリーカードスロット、セキュリティーロックスロット、左側面にはThunderbolt 4、HDMI、USB3.2 Gen2×2を用意。左側面のnanoSIMカードスロットは、LTE対応モデルで使用可能だ
マグネシウム合金により
毎日携帯できる1kg切りの
超軽量ボディーを実現
本製品のハードウェア的な最大の特徴は、軽さと剛性を両立したマグネシウム合金を採用していることだ。
14型のボディーに、55Whのリチウムイオンバッテリーを内蔵しつつ、カタログスペックで933gという軽さを実現している。1kgを切れば、バックパックなどにずっと入れっぱなしでも、肩への負担は比較的低い。毎日携帯できるモバイル性を備えている。
マグネシウムは剛性にも寄与している。ボディーは米国のミリタリー調達規格「MIL-STD-810H」のテストをクリアするタフネス性を備えており、キーボード面の剛性も高い。
キーピッチは約19.1mm、キーストロークは約1.2mmが確保されており、打鍵感は良好だ。ダイビングボード構造を採用したタッチパッドのクリック感も小気味よく、実測105×65mmのスペースが確保されているので、複数指によるジェスチャーや、ピンチイン・アウト操作も容易である。
さらに大きく打ちやすいEnterキーは日本語入力時の確定操作がやりやすい。フルスピードで長時間入力できるキーボードに仕上げられている。
ディスプレーは14型WUXGA液晶で、輝度は400ニト、色域はsRGB比100%。表面処理はノングレア(非光沢)だが、画像を鮮やかに表示でき、また照明の映り込みも低減してくれる。
視野角は複数人で鑑賞できるぐらいの広さだ。RAW画像の現像や、動画のカラーグレーディングには広色域の外部ディスプレーを接続するべきだが、一般ユーザーの写真、動画編集であれば実用上十分な画質、発色を備えている。
ディスプレー上部には500万画素のウェブカメラを内蔵してWindows Hello顔認証対応だ。RGBカメラとIRカメラが独立しているので、実際に撮影した写真を見ても、室内灯下でありながら明るく、自然な発色で撮影できている。
ややノイズが目立つ箇所もあるが、その一方で髪や服、背景のテクスチャーを判別可能だ。ビデオ会議用途であれば十二分の画質を備えている。
PantherLakeのベンチはLunarLakeと同速
バッテリー駆動時間は16時間超え
最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回試用した「MousePro G4-I7U01BK-F」のスペックはCore Ultra 7 355/ RAM16GB/ SSD500GB。比較対象機種には、Core Ultra 7 258V/ RAM32GB/ SSD500GBの「MousePro G4-I7U01BK-E」を使用した。
まずCPU性能については、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は456、CPU(Single Core)は118、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は1837、CPU(Single Threads)は476を記録した。「MousePro G4-I7U01BK-F」(以下、新モデル)は「MousePro G4-I7U01BK-E」(以下、旧モデル)に対して、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)はまったく同じ、CPU(Single Core)は97%相当のスコアということになる。
Core Ultra 7 258Vは4P+4LPEで最高4.8GHz、消費電力は8~37Wだ。新Core Ultra 7 355は4P+4LPEで最高4.7GHz、消費電力は12~55Wとほぼ同等だ。新モデルはまだCore Ultra 7 355を最適化しきれていないという可能性もあるが、現時点でのCPU性能はほぼ同等である。
「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は456、CPU(Single Core)は118、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は1837、CPU(Single Threads)は476
3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のPort Royalは1167、Time Spyは2587、Fire Strikeは5360、Wild Lifeは16576、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8523(快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは2388(重い)を記録した。
これは内蔵GPUの性能差が原因だ。新しいCore Ultra 7 355は「Intel Graphics」(2.5GHz、4コア)だが、Core Ultra 7 258Vは「Intel Arc 140V GPU」(1.95GHz、8コア)を内蔵しており、GPUピークTOPSで比較すると40TOPS対64TOPSと大きな差がある。
新モデルは旧モデルに対して、3DMarkは平均71%相当、ファイナルファンタジーXIVは78%相当、FINAL FANTASY XVは66%相当のスコアに留まっている。eスポーツ系のゲームを軽量設定で動作させるならプレイできるが、Core Ultra 7 355搭載機は3Dゲーム向きとは言いにくいというのが正直なところだ。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8523(快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは2388(重い)
一方、大幅な性能向上が見られたのはストレージの速度だ。PCIe Gen4 x4接続SSD「SLEG-860-512GCS」が搭載されており、「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は5736MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は3557MB/sをマーク。
特にシーケンシャルリードでは旧モデルのスコアを大きく上回っており、OSやアプリの起動などで、体感速度の向上を期待できるはずだ。
ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SLEG-860-512GCS」を搭載。「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は5736MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は3557MB/s
AI処理性能を計測する「UL Procyon」のAI Computer Vision Benchmarkのfloat16は1066、integerは1961となった。
ここでは新モデルのスコアを単独で掲載しているが、前世代プロセッサーよりもNPUの処理能力が向上していることから、Copilot+PCのオンデバイスAI機能や、NPU活用アプリなどで、わずかではあるが速度向上、消費電力の効率化などが実現している可能性が高い。
なおバッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度、ボリュームを40%に設定し、YouTube動画を2時間連続再生したところ、バッテリー容量は100%から88%まで減少した。
単純計算すると、バッテリー残量0%までであれば約16時間40分動作する可能性があることになる(実際には同じペースで減少しないので、あくまでも目安)。
参考値だが、旧モデルではディスプレー輝度40%、「PCMark 10 Modern Office Battery Test」で14時間59分動作だった。単純比較すると10%長持ちになっている。新モデルは1kgを切るボディーを実現しつつ、外出先で継ぎ足し充電を必要としないスタミナ性能を備えていることは確かだ。
エッジAI活用を重視する
モバイルワーク向けPCとして
堅実な仕上がり
本製品の特徴は、49TOPSのNPU「Intel AI Boost」を内蔵するCore Ultra 7 355を採用したCopilot+PCであることだ。
Copilot+PCのAI機能をモバイルノートPCで活用できるのはポイントが高い。また、933gの軽量マグネシウムボディーにより携帯性が高く、キーボードやタッチパッドの操作性もいい。
一方、CPU性能は前世代と同等であり、内蔵GPU性能は控えめなので、ゲームには不向き。しかしSSDの高速化やAIベンチマークのスコアを見ると、AI活用を重視するモバイルワーク向けPCとして、堅実な仕上がりのモバイルノートである。









































