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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第860回

NVIDIAのVeraとRubinはPCIe Gen6対応、176スレッドの新アーキテクチャー搭載! 最高クラスの性能でAI開発を革新

2026年01月26日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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メモリーバス幅はGraceから倍増

 次にメモリーについて。Graceの内部構造が下の画像になるが、Graceの世代ではメモリーコントローラーが全部で16個搭載されていた。

Graceの実装模式図

 それぞれが32bit幅になっており、LPDDR5Xは最大8533Mbpsの製品があるものの、実際は8000Mbpsでの利用となっており、以下の計算のとおり512MB/秒という帯域になっていた。

8000(Mbps)×32bit×16=512MB/秒

 一方のVeraであるが、下の画像にあるようにSOCAMM2を利用している。SOCAMM2は128bit幅のモジュールであるが、Vera Rubin SuperChipの写真を見るとこのSOCAMMを8本装着できるようだ。つまりメモリーバス幅はGrace世代の512bitから1024bitに倍増している格好だ。

Veraの概要。基調講演と似ているが、チップの上下が逆になっているのと、SOCAMMを利用していることが明示されている

Vera Rubin SuperChipの写真。写真が不鮮明だが、Veraの両側にSOCAMM2のスロットが4つずつ並んでいることは確認できる

 信号速度は、2025年10月にMicronが発表したSOCAMM2のサンプルは9.6Gbpsとなっている。これをそのまま使うとすると以下の計算になる。

9600(Mbps)×1024bit=1228.8MB/秒

 これが下の画像に出てくる1.2TB/sになるわけだ。ちなみにMicronのサンプルは192GBになっており、これが8本で1536GBなので、容量1.5TBという数字もクリアする。

前ページにも掲載したVeraの主要な特徴

 ところで上の画像のダイ部分を拡大して、それぞれの構造を区分けしてみた推定図が下図である。おもしろいのが横7列、縦13列というあまり見ない構造になっていることで、物理的なコア数は7×13=91コアである。おそらく冗長コアが3コアで有効88コアということだろう。モノリシックなダイなので、歩留まり向上を目的とした構成と考えられる。

Veraの構造推定図

 わからないのがL3ある。162MBという構成はあまり類を見ない。実は上図も結構悩んだのだが、白で囲った部分(図ではL3としている)が、実はL2ではないか? という疑いも捨てきれないでいる。

 下の画像は無理やり拡大したものだが、L3とした部分とダイの部分で切れ目が微妙に違っているようにも見えるので、図ではここをL3としたのだが、だとするとL3部分は縦方向に1本あたり24MB、これが7本あるので168MBになるのだが、使っていない6MB分ある、というあたりだろうか?

CPUコアの切れ目とL3(と思しき部分)の入れ目が一致しているところと一致していないところがあるあたり、L3の部分はCPUコアとは独立しているものと思われる

 先のGraceの実装模式図(本ページ冒頭の図)でも、L3は縦7列、横12列構造でそのままだと7×12で84個のL3ブロックがあるのだが、実際には12個分の空白があり、合計72個。それぞれが1.625MBの容量を持ち、合計で117MBという不思議な構成なので、VeraもRubinと同じ構造になっている可能性がある。

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