今年も良く働いたので今日は背伸びしてとっておきのディナーを味わいたい! そう意気込んで予約したのは、丸ビル36階から東京の夜景を一望できるフレンチグリル「BREEZE OF TOKYO」。シェフが厳選した旬の食材を、巧みな火入れで仕上げたシグネチャーコースを堪能してきました。
夜景に酔いしれるディナーコース
丸ビル36階のエレベーターを降りると、そこに広がるのは東京の街を見下ろすきらめく大パノラマ! この景色を眺めているだけでも、1年頑張ってよかったな~と思えます。そんな絶景を望める大きなガラス窓と、落ち着いたライティングが大人な雰囲気を演出する「BREEZE OF TOKYO」は、“最先端フレンチグリル&バー”を掲げるお店。落ち着きのある黒を基調とした調度品がラグジュアリーな雰囲気で、まさに今日のような特別な日にぴったり。たまにはご褒美もいいでしょ、と今回は季節の魚と特選和牛のWメインで構成される「シグネチャーコース」をいただきました。
まずはフランス・アルザスのスパークリングで乾杯。キリッとドライな飲み口ながら、花を思わせる上品な香りと余韻があり、一杯目から気分が高まります。アミューズは2品で、左はチョリソーを練り込んだ一口サイズのマドレーヌ。マドレーヌと言っても甘さはほとんどなく、ほんのりスパイシーな大人の味でした。右は「お魚の骨」に見立てたサクサクの生地に、サーモンのリエット(バターやクリームと合わせたフランス風ペースト)をのせたもの。指でつまんでひと口でぱくっといけて、泡との相性も抜群です。
続いて登場したのは、「鮟鱇のテリーヌ 濃厚な肝のムース」。あんこうを丸ごと丁寧に煮出してとった出汁に、低温でやわらかく火入れした皮や身を合わせて冷やし固めたテリーヌは、日本の煮凝りのようなビジュアル。その上には、裏漉ししたあん肝にバターとクリームを合わせた濃厚なムースがふんわり。ひと口頬張ると、あん肝が舌の上でとろけ、後からじんわりと出汁の旨みが追いかけてくる・・・! 添えられたフェンネルの花がほのかなハーブの香りで味わいに立体感をプラスし、こんな繊細な料理食べたことない・・・!と大感動。冬の海の恵みを余すことなく楽しめる前菜でした。
お次は見た目も華やかな「北海道産甘海老のマリネ 海老のコンソメ」。底には、洋風茶碗蒸しのようななめらかなエビのフランが敷かれ、そこに香り高い海老のコンソメゼリーがとろりと重ねられています。スプーンで下からすくい上げると、異なる3層が一度に口の中で重なり合い、凝縮された旨みに思わず悶絶・・・!
魚料理の前半を飾るのは「カダイフを纏った帆立貝のムニエル ブロッコリーのクーリー」。カダイフとは、極細の麺状にした生地をこんがり揚げ焼きした生地で、サクサクとした軽い食感が特徴なんだとか。ひと口かじると、外側はカリッと香ばしく、中の帆立は中心がほんのりレア。ぷりっとした食感とともに、帆立本来の甘みがじゅわっと広がります♡ そこに寄り添うのが、ブロッコリーをなめらかなピュレ状に仕立てたクーリー。さらに、お皿の周りにちょんちょんと添えられたマイヤーレモンのコンフィチュール(柑橘のジャム)が名脇役。やさしい甘みと爽やかな酸味がアクセントとなり、一口ごとに表情が変わる奥行きのある味わいでした。
お次も魚が主役の「北海道産真鱈と白子のヴァプール ソース・ヴァンブラン」。真鱈と白子はふっくらとした絶妙な火入れで、思わず「これ、本当にお魚?」と疑いたくなるほどふわふわの食感。下に敷かれたヴァンブランは、白ワインと魚の出汁、バターやクリームを使ったクラシックなフレンチソース。やさしい酸味とコクのあるまろやかさがあり、淡白な真鱈やクリーミーな白子と相性抜群でした!
TOKYOCOWBOYが選び抜いたサーロイン
メインのお肉は「TOKYOCOWBOY 特選和牛サーロインのグリル ソース・シャスール」。TOKYOCOWBOYは、東京・用賀発のオーダーカットで和牛を提供する精肉店。高温のグリルで香ばしく焼き上げたサーロインは、断面が美しい朱色でサシが綺麗に入っていて、見るからに美味しそう・・・。ひと口頬張れば、香ばしさの後にしっとりとした肉汁と和牛ならではの甘みがじんわり。重くなりすぎない絶妙な脂のノリで、「もう一切れ…」とついフォークが進んでしまう危険な美味しさです。ソースはフランスの定番“ソース・シャスール”を分解して表現したもの。通常はキノコ、トマト、エシャロット、白ワインなどを煮込んで仕上げるソースですが、今回は牛の出汁のソース、香り高いキノコ、ドライトマトのコンフィそれぞれを別々に配置。これらをお皿の上で混ぜ合わせることで、口の中でソース・シャスールが「完成する」という一皿。ここまで、レベルが高すぎるシェフの遊び心に翻弄されっぱなしです。
コースの最後を飾るのは、「ネオ・アップルパイ」とも呼べるりんごの特製デザート、その名も「タルトタタンの再構築」。香ばしく焼き上げたクランブルとナッツを混ぜ込んだメレンゲアイス、さくさくのタルト生地の上に、つややかなリンゴ型のムースが鎮座します。その中にはコンフィチュール状のリンゴが忍ばせてあり、ナイフを入れると、とろりと甘酸っぱい果肉があふれ出す・・・! サクサク、ふわふわ、とろり、と食感のグラデーションも楽しく、最後の一口まで余韻をゆっくり楽しみました♡
一皿ごとにストーリーと驚きが詰まった「BREEZE OF TOKYO」でのディナー。どの料理も初めての驚きばかりで、まさに一年の締めくくりにふさわしい時間でした! 夜景を眺めながらゆっくり今年を振り返るご褒美ナイト、ぜひ体験してみてください。2026年も「丸の内Friday Night」をよろしくお願いします!
BREEZE OF TOKYO
住所:東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング 36F
電話番号:03-5220-5551
営業時間:11:00〜15:30(L.O.14:30)、18:00〜23:00(コースL.O.20:30)
土:11:00〜15:30(L.O.14:30)、17:00〜23:00(コースL.O.20:30)
日・祝: 11:00〜15:30(L.O.14:30)、17:00〜22:00(コースL.O.20:00)
定休日:なし
公式サイト:https://breezeoftokyo.com/
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