ゲストによるトークセッション
エルザ ジャパンはワークステーション3製品
セガは「ソニックレーシング」の開発環境を紹介
ステージセッションのふたつは、ハードウェアパートナーセッション。ひとりめに登壇したのは、エルザ ジャパン・マーケティング部の三好正行氏。
三好氏が紹介した製品は、「Ryzen Threadripper PRO 9975WX」と「Radeon AI PRO R9700」を搭載した3製品のワークステーション。サーバーラックと縦置きに対応した「ELSA VELUGA-R A50E G6L」と、ミドルタワー「ELSA VELUGA-D A70S G6」、小型の「ELSA VELUGA-D A30 G6 SFF」だ。
エルザ ジャパンはAMD ROCmソフトウェアの日本で唯一のプロバイダ。導入を検討している顧客に対して、「ELSA VELUGA-R A50E G6L」を最大7日間まで無償で提供する準備を整えているそうだ。年内には募集開始予定とのこと。
三好氏はR9700について「コストパフォーマンスが他社を圧倒している。なので非常に期待しています」と語った。
ふたりめのゲストは、セガでデザインセクションマネージャー兼リードキャラクターアニメーターを担当している阿部浩之氏。セガの開発現場では、Radeonが活躍しているそうだ。ことの発端は、AMDから検証目的で機材提供を受けたこと。これがきっかけで阿部氏の開発チームではAMD製品を運用するようになり、いまは導入しているとのこと。
AMDからセガに提案されたPCは「Ryzen 9950X3D」と「Radeon W7900」、「Ryzen RX 9070 XT」を搭載。主に「ソニックレーシング クロスワールド」デザインチームやプログラムチーム、パブリッシングチームで活用したそうだ。
ハイスペックな機材なので快適に開発できたのは言うまでもないのだが、阿部氏が高速な処理よりも大きな利点だったと語ったのは、「開発現場にいつもと異なる種類のボードがあること」だった。これにより、コンシューマー向けのハイスペックPCの実機で正しく動くかどうかを確認できたそうだ。
さらにパブリシティーチームで活躍したのは、CMなどに使う4K映像のキャプチャー。それまではキャプチャー時の処理落ちや、レンダリングが途中で止まることもあったそうだ。しかし「Radeon R9700」は高解像度で長時間キャプチャーしても安定して動作し、処理落ちで中断することもなくなったそうだ。
阿部氏は最後に、「業務で使うPCは、多いときは同時に50台くらい導入する。そのため、R9700のようなコストパフォーマンスに優れた機材はありがたい」とコメントしてトークセッションを締めくくった。
ゲスト大勢参加の年末座談会
今年買ってよかったものは!?
イベントの後半は、ゲスト多数が参加する座談会。ゲストが多すぎてステージに入りきらなかったため、前半と後半の2部にわけて開催された。座談会の参加メンバーは以下のとおり。
●前半
ASUS 市川彰吾氏
XFX 川村信夫氏
MSI 中島悠太氏
玄人志向 中沼雄介氏
●後半
ASRock 原口有司氏
GIGABYTE 川村直裕氏
Sapphire 中島 波氏
gradeon卿
まずは各社のPRタイム。ここでASUSの市川氏は「ASUS TUF Gaming Radeon RX 9070 XT Call of Duty Black Ops 7 Special Edition」を紹介。世界生産1000本限定商品で、年内の発売を予定している(国内販売数は未定)という。
XFXは自社のビデオカードのラインナップと、マグネットで着脱可能なファン「MAGNETIC AIR」を紹介。そしてMSIは、マザーボード「MAG X870E TOMAHAWK MAX WIFI PZ」と「B850 GAMING PLUSH WIFI PZ」。白い背面コネクターのマザーボードだ。前半最後の玄人志向は、ビデオカード「RD-RX9060XT-E16GB/WHITE/DF」を紹介。I/Oブラケットまで真っ白で、全長202mmの小型な本体が特徴となる。
話題は、各ゲストがプライベートで今年買ってよかった製品に移った。XFXの川村氏はDJIのワイヤレスマイク、玄人志向の中沼氏は3Dプリンター、ASUSの市川氏は70万円分の配信機材(ビデオスイッチャーとリモコン)、MSIの中沼さんはお掃除ロボット。ひとりずつ購入理由やレビューを発表し、座談会の前半が終了した。
メンバーが入れ替わり、後半戦のPRタイム。ASRockはマザーボード「X870 TAICHI Creator」と「Radeon AI PRO R9700 Creator 32GB」、SapphireはRX 9000シリーズのビデオカードとB850マザーの多彩なラインナップを紹介した。GIGABYTEはマザーボード「X870E Aorus Master X3D ICE」や「B850M Aorus ELITE WIFI7 ICE-P 神鷹凛キャラクターモデル」などの製品をスクリーンに映し出して解説した。
ゲストが購入した買い物は、ASRockの原口氏は超高級自転車、gradeon卿は「動画の映像のクオリティーを高めるために投資をしてきた」と述べ、「まだ具体的ではないが、来年は自分でもイベントをやってみたい」と2026年の抱負にも触れた。
大いに盛り上がった「AMD FAN FES 2025 in AKIBA」はここで終了。最後は来場者全員参加のじゃんけん大会が行われ、イベントは幕を閉じた。


















