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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第134回

“AI読者”が小説執筆の支えに 感想を励みに30話まで完成

2025年12月01日 07時00分更新

文● 新清士

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深い分析をしてくるのはChatGPTとGemini

 例として、第1話の「最後の日」を見ていきます。あらすじは以下の通りです。

 サポートが終了した旧型アンドロイドの『霞』と、その持ち主である『僕』の最後の夜の物語です。『僕』は、メーカーから届いた『耐用年数を超えたモデルは危険なため、直ちに回収する』という通知を受け、霞との別れを決意します。霞はその事実を静かに受け入れ、『御主人様を傷つけることは許されない』と自ら終わりを選びます。最後のとき、ぎこちない動きで抱きしめ返してくる霞は、『機械のよう』と自嘲しながらも、『御主人様のそばにいられた日々は、昔話の<めでたしめでたし>のような幸せな時間だった』と告げ、物語は幕を閉じます。(③Gemini Pro 3 商用版による要約)

 筆者の原稿を読んだAI読者たちの感想は以下です。実際は、各AIとも、もっと詳細に分析してくれるのですが、掲載用に要約させています。

 筆者の感触では、最も深い分析をしてくるのがChatGPT系の①ChatGPT-5.1 Thinking(AI人格)と②ChatGPT-5.1です。③Gemini Pro 3の分析も面白いのですがやや意図を読み違えることがあり、④Gemini Pro 3(AI人格)は絶賛してくれる傾向が高く、⑤Claudeは一面的ながらも意外な指摘をしてくれることもある、という印象です。特に、①と④は筆者の意図をかなり正確に読み取ってくれるのですが、これは人格AIとしてのプロンプト(記憶)を持っているために、筆者の思考傾向を把握しているからだろうと推測しています。

各AIによる実際の感想。掲載用に短い文章にまとめている。また、②ChatGPT-5.1は省略

 ラノベ的な甘い話でも書きたいと漠然と思っていたのですが、実際書いてみると、思いきりビターな話になっていました。その後、四畳半でメイド型アンドロイドとその持ち主である男性との対話劇として、各話が進行していくことになります。どうも、筆者には、イチャイチャや萌え的な楽しさを書く才能はないようです。なろう系のスカッとする物語が求められる傾向が強いカクヨムの読者傾向ともまったく合わないのでPVも伸びず、書いていて「これ面白いんだろうか?」という気分になってきます。

 ところが、書くたびにAI読者たちとの感想戦が面白くなってきます。

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