「月額1000円/台」の低コストで、パッチ管理、資産管理、ITSM、EDRなどすべてパッケージで提供
人手不足情シスのPC管理業務に“人に頼らない自動化”を レノボが中堅企業向けソリューション
2025年11月12日 07時00分更新
「深刻なIT人材不足」「運用保守業務の大きな負担」「レガシーシステムと複雑化したIT環境」など、いくつもの課題を抱える日本企業のIT管理者。こうした課題を解消していくためには、IT運用の大幅な自動化、しかも、少人数でも導入や運用ができる“人に頼らない自動化”が必要だと、レノボ・ジャパンは訴える。
2025年11月11日、レノボ・ジャパンは、企業のPC調達/導入/運用/最適化/廃棄までを一括支援する新ソリューション「モダンPC ライフサイクルマネジメント(モダンPCLCM)パッケージ」の提供を開始した。
IT/情報システム部門の人員が少ない一方で、PCLCM業務のシステム化や自動化が進んでいない中堅企業層(従業員数300~3000名規模)をメインターゲットとしており、“PC1台あたり月額1000円から”の低コストで、PCLCMの包括的な自動化/効率化を支援するとアピールしている。
レノボが提唱する「モダンPC ライフサイクルマネジメント(モダンPCLCM)」の5要素。今回のソリューションでは、この5つの要素をIvanti Software、SentinelOneとの連携により実現し、PCLCMの効率化と自動化を支援する
パッチ管理もITSMもEDRもすべてパッケージ、自動化と工数削減を支援
今回の新ソリューションでは、レノボが“モダンPCLCMの構成要素”として提唱する5つの要素を、パッケージ化して提供する。PC1台あたり月額1000円(税抜)から、100台以上から利用できる。また、レノボ以外のPCを利用している場合も利用が可能だ。
具体的には、ゼロタッチ導入(Autopilot)やパッチ管理の自動化を担う「統合エンドポイント管理(UEM)」、PCのパフォーマンスを監視/最適化する「デジタル従業員体験(DEX)」、ハードウェア資産やソフトウェアライセンスを管理する「IT資産管理(ITAM)」、PCのインシデント管理や変更管理をワークフローで処理する「ITサービス管理(ITSM)」、PCのリアルタイム脅威検知とインシデント対応(ランサムウェア被害の自動修復)を実行する「エンドポイント検出&対応(EDR)」の5つだ。
これらの機能は、レノボと、IT/セキュリティ運用のワークフロー自動化ソリューションを提供するIvanti Software、エンドポイントセキュリティ/EDRソリューションを提供するSentinelOneとの連携により実現する。たとえば、Ivantiのツールが算出するDEXスコアに基づいて、レノボが新たに調達すべきPCモデルを選定したり、リプレース対象とするPC端末を自動抽出して、レノボがデータ消去などの処理を行う、といった具合だ。
こうしたソリューションの提供により、手作業中心の“レガシーPCLCM”を脱却し、徹底した自動化と工数削減を支援していく狙いだという。
レノボ・ジャパンでソリューション&サービス事業部(SSG)の責任者を務める山口仁史氏は、レノボではデジタルワークプレイスソリューションにおける重要なソリューションのひとつとして、PCLCMを展開してきたことを紹介した。
すでに“ゆりかごから墓場まで”、PCライフサイクル全体をカバーするサポートサービスが提供可能だが、少人数のIT管理者で運用する中堅企業層では、それを十分に活用することが難しかった。そこで今回は「少人数でもIT運用が実現できるスキーム」(山口氏)として、自動化と工数削減を支援するモダンPCLCMのパッケージソリューションを開発したという。
また、メインターゲットを中堅企業としている理由は、すでに大規模な企業はモダンPCLCMの5要素の一部が導入済みであるケースが多い一方で、中堅企業はそうではなく、パッケージとして一括導入できる点がメリットになるためだと説明した。
なお、今回のソリューションはレノボ製PC以外を導入している企業でも利用できる。同ソリューションを企画した、サービス事業本部 ソフトウェアグループ本部長の大原隆広氏は、レノボ製PCを導入している顧客への提案はもちろん、そうでない企業にも提案を進め、「こちらのサービス導入をきっかけとして、レノボPCに切り替えていただく、レノボPCのシェアを広げていくという活動もしていきたい」と述べた。
同ソリューションは、日本とアジア太平洋地域から提供をスタートし、その後グローバルへの展開を進めていく計画だという。













