AI動画を実用レベルにした2つのモデル
ディスプレーに表示したのは、「Exelio」に登場するヒロインの二人の動画です。画像1枚から、バリエーションを作成し、動画生成AIでアニメーションを付けています。
ゲームに登場するキャラクターはすべて基本的にAIを使ってデザインし、人間が仕上げた後に、人間の手により3Dモデル化しています。登場するどちらのキャラクターもゲーム中は3Dモデルとして登場します。(参考:「AIイラスト、こうしてゲームに使っています」)
1人目のメインのヒロイン「セレナ」は、3Dモデルでベースを作ってあるものです。実は、一昨年も昨年も動画AIを使って動画化して展示物の動画に含めることを検討したものの、品質が微妙だったために断念していました。特に、昨年は、3Dモデルを画像生成AI「SDXL」のi2i(画像から画像へ)を使ってアニメ風にして、追加学習のLoRAを使ったりすることで土台となる画像を作ってみたりしました。しかし、特に、服装の一貫性を維持することができず、静止画段階で、細部が乱れるためにとても不自然な映像しか作れなかったので断念しました。
2024年末ぐらいになってくると、SDXLの画像モデルの成熟もあり、より品質の高い画像が作れるようになりました。そこで再び3Dモデルを利用して、アニメと3Dの中間的な雰囲気のある画像を作れないかを模索しました。主人公をナビゲートしていくヒロイン「アリア」をi2iでアニメ風の印象にして、それを多数作ってLoRAとしてまとめました。一枚絵ならば、それなりに雰囲気を出せるということがわかり、プロモーション用画像として使い始めています。とはいえ、生成するたびに、ボタン位置や数といった服のデザインは生成するたびに微妙に変わるので、毎回修正を必要とする使いにくさがありました。
この状況を劇的に変えたのは、やはり、8月のグーグルの「Nano Banana」や、9月のBytedanceの「Seedream 4.0」が出てきてからですね。キャラの表情や服のデザインまで含めて、一貫性を持ったキャラクターを生成できるようになったのです。完成度の高い画像から、Nano BananaとSeedreamを使って、ダンスポーズのバリエーション画像を作っていきました。その後に、以前に紹介した、Nano Bananaのアニメーションパターンを簡単に作れるアプリ「アニメーション画像ジェネレーター v3」を使い、様々なダンスモーションを作っていきます。(参考:「グーグル画像生成AI「Nano Banana」超便利に使える“神アプリ” AI開発で続々登場)

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