年次イベント「DASH 2025」ではおよそ80の新機能を発表、AI/LLM関連機能も大幅強化
Datadogの最新機能、注目すべきはどれ? Datadog Japan社長とIVRy、newmoが語る
2025年08月18日 11時15分更新
newmo:エラーレポートでメタデータ機能(リファレンステーブル)を活用
大阪府を中心にライドシェアサービスを展開するnewmo(ニューモ)も、DASHでセッションを披露した。newmoは2024年創業のスタートアップで、「地域交通の活性化」をミッションに掲げる。老舗タクシー会社の買収統合を通じて約1000台のタクシーを擁しており、大阪府では3番目の規模だ。
newmoでソフトウェアエンジニアを務める岩見影太氏によると、同社のサービス基盤はGoogle Cloudを中心に構成されており、そのモニタリングにDatadogを使ってきた。岩見氏のセッションでは、エラーログの通知をリッチにする手法、モノレポでのエラー管理の方法など、newmoでの取り組みを紹介した。
まだ創業2年目のnewmoは人手も少なく、エンジニアだけでなくインフラ運用担当もビジネス担当も、同じSlackチャネルでエラー通知を受け取っている。
「モノレポでのエラー管理」とは、サービスを構成する一連のアプリ群(ドライバーアプリ、決済アプリ、配車アプリなど)の各開発チームが、自分に関係のあるエラー通知を見落とすことなく把握できるようにする仕組みだ。そのエラーは誰が(どのチームが)対応するべきなのか、オーナーシップが不明確なままだと処理が遅れる。そこで、Datadogのメタデータ機能(リファレンステーブル)を使い、該当する開発メンバーのSlackにメンションが飛ぶようにした。
「(発生するエラーを)全員で確認しよう、との考え方がきっかけだが、実際にそのエラーが理解できるのは数人だけ。処理を効率化するために、各エラーについて誰の担当になるのかを明確にして通知がいくようにしたかった」(岩見氏)
この仕組みを実装した結果、これまでは誰も見ずに終わるようなエラーがあったが、必ず誰かが反応するようになったという。リファレンステーブルは、最近になって一般提供が開始されたばかりの機能で、まだ活用事例が少ない。Datadogの担当者は「貴重なユースケースが日本から生まれている」と評価している。









