OpenAI サム・アルトマンCEOは8月13日、対話型AI「ChatGPT」に関する方針転換ともいえる複数のアップデートを公表した。先日提供を開始した最新モデル「GPT-5」に対するユーザーからのフィードバックを受け、多くのユーザーから支持されていた前モデル「GPT-4o」を再び利用しやすくするとともに、GPT-5においてユーザーが応答の挙動を選択できる3つの新モードを導入した。
Updates to ChatGPT:
— Sam Altman (@sama) August 13, 2025
You can now choose between “Auto”, “Fast”, and “Thinking” for GPT-5. Most users will want Auto, but the additional control will be useful for some people.
Rate limits are now 3,000 messages/week with GPT-5 Thinking, and then extra capacity on GPT-5 Thinking…
GPT-5に3つの思考モード、用途に応じた使い分けが可能に
今回のアップデートにより、GPT-5を利用するユーザーは「自動(Auto)」「高速(Fast)」「思考(Thinking)」の3モードから選択できるようになった。ほとんどのユーザーには、状況に応じて自動で最適化される「自動(Auto)」モードが推奨されるが、処理速度を重視する場合は「高速(Fast)」モード、より複雑で深い思考を求める場合は「思考(Thinking)」モードといったように、用途に応じた使い分けが可能になる。GPT-5の「思考(Thinking)」モードのレート制限は週3000メッセージで、コンテキスト長は19万6000トークンに設定されているが、この制限は今後の利用状況に応じて変更される可能性があるという。
また、全ての有料ユーザー向けに高性能モデル「GPT-4o」がモデル選択画面で再びデフォルトで表示されるようになった。同社は、もし将来的にGPT-4oの提供を終了する際には、十分な猶予期間をもって告知するとしている。さらに、有料ユーザーは設定を切り替えることで、「o3」や「4.1」、「GPT-5 Thinking mini」といった追加モデルも利用可能になる。なお、最上位モデルの一つである「GPT-4.5」は、多くのGPUリソースを消費するため、現時点ではProユーザー限定での提供となる。
同社はGPT-5の「パーソナリティ」についてもアップデートを予定していることを明らかにした。新しいパーソナリティは、現在よりも温かみがあり、かつ一部のユーザーが「GPT-4o」に対して感じていたような煩わしさを感じさせない個性を目指して開発が進められている。この点について同社は、究極的にはユーザー一人ひとりがモデルの個性をカスタマイズできる世界を目指す必要があるとの認識を示している。








