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わずか40gのAIグラス「Halo」登場。もはや299ドルで買える脳の外部ストレージ

2025年08月01日 18時45分更新

文● サクラダ 編集●飯島恵里子/ASCII

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 ARデバイス開発会社Brilliant Labsは7月31日(現地時間)、オープンソースの新型AIグラス「Halo」を発表した。価格は299ドル(約4万7000円)で、公式サイトにて予約受付を開始。2025年第4四半期より、予約順で出荷を開始する予定だ。

日常を記憶し対話する、あなたのためのAIエージェント

 Haloは、好奇心旺盛で創造的なユーザーに向けたオープンソースのAIグラスだ。中核をなすのは、低遅延でマルチモーダルな会話型AI「Noa」。プライバシーを尊重し、まるで信頼できる友人と対話しているかのような自然なユーザー体験を目指して開発された。最大の特徴は「記憶」機能で、ユーザーが見たり、聞いたり、話したりした内容から継続的に学習し、文脈に応じた的確なサポートを提供する。日常の膨大な情報の中から、ユーザーにとって有用なシグナルをAIがdiscernment(見分ける)し、生活や仕事の質を高めるという。

 先行予約者には特典として、より高度なパーソナライズと長期記憶機能を備えた「Noa Plus」への無料ベータアクセス権が提供される。Noaは20以上の言語に対応しており、海外でのコミュニケーションもシームレスにサポートする。

 ハードウェアは「一日中着用できること」を最優先に設計されており、重量はわずか40g強と軽量だ。あえて高性能プロセッサーやWi-Fi、SNS投稿に特化した大型イメージセンサーの搭載を見送り、AI推論に最適化された低消費電力のAIプロセッサーを採用。これにより、バッテリー寿命を大幅に延長しつつ、フルカラーディスプレー、カメラ、追加マイク、デュアルスピーカーといった機能をコンパクトな筐体に収めた。

 このユニークなアーキテクチャは、ユーザー体験を向上させると同時に、開発者コミュニティに幅広い価値を提供することを目指している。同社は、既存のスマートグラスが辿る画一的な進化とは一線を画すアプローチだと強調する。

 視力矯正が必要なユーザーのために、ディスプレー光学系は+2から-6ジオプトリーの範囲で調整可能。度付きレンズはパートナーサイト経由で購入できる。同社はHaloを、オープンソースムーブメントを基盤にインテリジェントコンピューティングの新時代を切り開くための重要なマイルストーンと位置づけている。

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